新型コロナウイルス感染が続く中で開催された9月29日の大統領選討論会では、感染防止のためのに様々な対策が取られた。
候補者同士の握手は行われず、観客数は制限。参加者は事前に新型コロナウイルスの検査を受けた。そして討論会を主催したケース・ウェスタン・リザーブ大学とクリーブランド・クリニックは、参加者にマスク着用を求めた。
しかしトランプ大統領の家族、中でもドナルド・トランプ・ジュニア氏、ティファニー・トランプ氏、イヴァンカ・トランプ氏、エリック・トランプ氏の4人の子どもたちはマスクを着用しなかったようだ。
イヴァンカ氏は、討論会の前にはマスク姿をSNSに投稿していた。写真には、マスクをするイヴァンカ氏とティファニー氏、ファーストレディーのメラニア・トランプ氏とララ・トランプ氏がうつる。
イヴァンカ氏は入場時にもマスクを着けていたものの、着席後に撮影された写真では、イヴァンカ氏やエリック氏らはマスクを外していた。メラニア氏は会場内でも着用し続けていた。
現地にいたブルームバーグの記者によると、討論会の途中、クリーブランド・クリニックの医師が、トランプ大統領側にいたマスクを着用していない人々にマスクを持って近づき着用を求めた。しかし彼らは着用を拒否したという。
討論会開催にあたり、ケース・ウェスタン・リザーブ大学とクリーヴランド・クリニックは「会場にいる全ての人を守るための感染リスク緩和戦略」として、席と席の間隔をあける、一人一人の健康状態を検査し安全策を講じる、消毒を徹底するなどの対策を講じていた。
また、マスク着用は討論会でも激しく議論され、二人の候補者はそれぞれ異なる主張をした。
トランプ大統領は「必要な時にはマスクを着ける」と述べたものの、「バイデン氏はマスクを着用しすぎる」と反発し、人々はマスクの着用を指図されるべきではないという考えを示した。
一方のバイデン氏が「マスクは大きな効果がある」と述べ、感染拡大の早い段階でトランプ大統領がマスク着用令を出していたら、多くの命が救えただろうと指摘した。
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。