北朝鮮の「ミサイルエンジン試験場の解体」も合意。トランプ氏が会見で明かす

「彼が(非核化を)やりたいと言った」
記者会見に臨むトランプ氏
記者会見に臨むトランプ氏
Jonathan Ernst / Reuters

トランプ大統領は6月12日、史上初の米朝首脳会談を終えて記者会見を開いた。金正恩氏との間で、北朝鮮のミサイルエンジン試験場を取り壊すことを合意したと明らかにした。

トランプ氏は、合意文書に盛り込んだ「朝鮮半島の完全非核化」への具体的な方法として、会見で次のように述べた。

「金委員長、北朝鮮はすでに大きなミサイルエンジン試験場を解体しようとしている。これは文書の中には入っていないが、私たちは合意した。ミサイルの試験をしていた場所が破壊されるということだ。今日は新たな道のスタートだ」

金正恩氏自身から「(非核化を)やりたいと言った」と明かし、「私以上に(非核化に)熱心なのかもしれない。帰国後すぐにそのプロセスに着手してくれるだろう」と話した。

北朝鮮への経済制裁は「しばらくの間、変化はない」と継続する考えを示す一方で、「私たちが核の問題がもはや重要でないとなった段階で、解除するだろう」と含みを持たせた。

また、「平壌をいつか訪れたい。金委員長を適切な時期にホワイトハウスに招きたいと考えている」とも話し、今後も首脳レベルの交流を続けることを強調した。

質疑応答では、記者から日本の拉致問題についても質問があった。トランプ大統領は「非核化の問題もそうだと思うが、日本の安倍総理にとって、とても重要な点だ。この点に関しても、提起した」と説明。ただ、合意文書には盛り込まれておらず、「これから協議を行っていく」と具体的な話には触れなかった。

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