ホワイトハウス、トランプ氏に批判的な新聞2紙の定期購読を中止へ。「もういらない」

発表前日のテレビインタビューでは、「彼らはフェイクだ」と批判していた。
トランプ大統領 2019年10月21日撮影 イメージ
トランプ大統領 2019年10月21日撮影 イメージ
BRENDAN SMIALOWSKI via Getty Images

ホワイトハウスは、トランプ大統領が頻繁に批判する事で知られる、ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストの定期購読を取りやめると発表した。トランプ氏がFoxニュースのインタビューでそれらの新聞の批判をした後だった。

報道官のステファニー・グリシャム氏は22日、ポリティコ紙の取材に、「購読は再開されることはない」と話した。

発表の前日にトランプ大統領は、保守系メディアとして知られるTV局・FOXのインタビューで、ニューヨーク・タイムズを「フェイク新聞」で「ホワイトハウスにもういらない」と表現した上で、「ワシントン・ポストの購読も停止するだろう」「彼らはフェイクだ」などと発言していた。

ワシントン・ポストはこれに対してのコメントを拒否。ハフポストUS版はニューヨーク・タイムズとホワイトハウスに取材を試みたが、これまでに返答は得られなかった。

トランプ氏はこれまでにもこれらの新聞社への批判を続けていて、批判を受けた編集部が抗議声明を発表することもあった。

9月には、ワシントン・ポストのフィリップ・ラッカー記者とアシュリー・パーカー記者の政権に対する批判的な記事に対し不満を抱き、2人を「軽薄な記者」と呼んだ上でホワイトハウスへの取材禁止を検討していることを匂わせていた。

それに対し、同紙エグゼクティブ・エディターのマーティ・バロン氏はトランプ氏の声明を「メディアを指定して脅す」という彼のパターンそのものだ、と指摘。「これは不当で危険だ。アメリカでの報道の自由を脅している」と語った。

トランプ氏は夏に、ニューヨーク・タイムズが移民収容施設の悪夢のような状況を報道した際も批判したが、同紙は反論した。

トランプ氏はよくメディアと論争するが、自分が標的になることを気にしているとみられる。

「トランプ氏の机には雑誌が高く積まれています。その多くは彼が表紙になっているものです」とワシントン・ポストの記者マーク・フィッシャー氏は2016年の選挙前に綴った。「毎朝彼は、秘書が持ってくる彼に関する記事のコピーに目を通しています」

トランプ氏はデジタルニュースに乗り換えてはいないようだ。

7月29日のポリティコ紙によると、トランプ大統領は毎日4紙の新聞を購買しており、そのうち2紙がニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストだという。

ホワイト・ハウスに詳しい情報源によると、ホワイトハウスはポリティコ紙に、どちらの新聞も好きではないが、「1日も読み逃さない」と話したという。

ハフポストUS版の記事を翻訳、編集しました。

注目記事