「今年の敗者」にトランプ大統領が選ばれる。「自分のことしか考えない」と厳しく批判

選挙の負けを認めようとしないトランプ大統領を、ドイツのニュース雑誌デア・シュピーゲルが「今年の敗者」に認定。厳しい言葉で批判しています
大統領選での負けを認めていないトランプ氏(2020年11月26日撮影)
大統領選での負けを認めていないトランプ氏(2020年11月26日撮影)
Pool via Getty Images

タイム誌が「今年の人」にジョー・バイデン氏とカマラ・ハリス氏を選んだの同じ12月10日、ドイツのニュース雑誌デア・シュピーゲルが、トランプ大統領を「今年の敗者」に選んだ。

デア・シュピーゲルは発行部数87万。ドイツで最も読まれている雑誌の一つだ。

今年の敗者」記事の筆者、ローランド・ネルス氏とラルフ・ノイキルフ氏は、トランプ氏が大統領選挙で負けを認めないことを批判している。

「トランプ氏は決して公共の利益のことを気にかけない。しかしただ一つ気にかけていることがある――自分自身だ」

「彼は負けを認めず、全く証拠がないのに選挙で不正があったと主張した。それは驚きではないだろう。トランプ大統領の任期は、始まった時と同じように良識と尊厳がないまま終わることになる」と、手厳しい言葉が並ぶ。

また、共和党に対しても「かつてエイブラハム・リンカーンが誇りに思っていた党は、意気地のないイエスマンの集団になってしまった」と厳しく批判している。

Donald Trump hat die Pandemie stets verharmlost, dann erkrankte er selbst an Covid-19 und wurde zum Superspreader. Rekonstruktion der entscheidenden Phase vor seiner Abwahl. https://t.co/HShQyKLRz0 pic.twitter.com/2H4MZbauRf

— DER SPIEGEL (@derspiegel) December 10, 2020

ドイツでトランプ大統領を支持する人は少ない。2019年のピュー・リサーチ・センターの調査では、85%近くのドイツ人が「トランプ大統領を信頼していない」と回答した。 

デア・シュピーゲルのトランプ氏批判は今回が初めてではない。

同誌は2018年、トランプ氏に見立てた中指を立てたイラストを掲載。指の横には「さようならヨーロッパ」という言葉が書かれていた。

The new cover from Der Spiegel, one of the most respected publications in Germany. This is how our friends in Europe see Trump’s America. This matters. When America First actually means America Alone, the United States is significantly weaker. pic.twitter.com/kRWYvxdQ81

— Brian Klaas (@brianklaas) May 11, 2018

この号でデア・シュピーゲルは、イラン核合意離脱など、他国との協調を無視するトランプ大統領を「破壊することだけに長けている」「私たちが知っていた西側諸国はもう存在しない。トランプ氏が破壊したものについて、言い過ぎるということはない」と批判し、ヨーロッパは抵抗するべきだと訴えた

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

注目記事