この夏アメリカでは、有毒な藻が原因で複数の犬が死んでいる。
最近ニューヨーク市にある3つの公園でもこの有害藻が見つかり、犬の飼い主たちを恐怖に陥れている。
問題になっているのは「シアノバクテリア」という微細藻類だ。
シアノバクテリアは藍藻とも呼ばれる。水の表面に発生して人間の場合は発疹や胃けいれん、吐き気、下痢、嘔吐などを引き起こす。
犬が摂取すると、数時間内、もしくは数日で死に至る危険があるとアメリカ疾病対策センターは警告する。
シアノバクテリアの問題が注目されるようになったきっかけは、7月に有害な微細藻類が高密度に発生する「有害藻類ブルーム(HABs)」による、ミシシッピ州の全公共ビーチの閉鎖だ。
ニューヨーク市でも最近、セントラルパーク、モーニングサイドパーク、プロスペクトパークで有害藻類ブルームが観察された。
ニューヨーク市公園緑地管理局の広報担当者メーガン・レイラーさんは「何より、藻との接触を避けるのが大切」とニューヨークタイムズに話す。「ペットは、紐につないでください。犬が飲むために指定された場所でない限り、湖や池の水をペットが飲まないようにしてください」
ニューヨーク州の環境保全局(NYSDEC)によると、有害藻類ブルームは栄養豊富な水で起きやすい。特に暑くて穏やかな気候の時に発生しやすいという。水の化学バランスが整えば、有害藻類ブルームは消えると考えられている。
どうやって、シアノバクテリアの発生を見分けられるのだろう?
公園緑地管理局のウェブサイトには「水面がエンドウ豆スープのような色、もしくは緑や青や赤の絵の具のような色をしている」場合はシアノバクテリアがいる可能性がある、と書かれている。
万が一シアノバクテリアに接触した場合、きれいな水で洗い流すよう勧められている。肌や目や喉に違和感を感じる、息がしにくい、気分が悪い、吐き気や下痢、めまい、頭痛、発熱といった症状があれば、病院で診てもらったほうがいいという。
「有害藻類ブルームを、害のない藻類ブルームと見分けるのは難しいです。そのため、藻が発生している水場で泳いだり、ボートに乗ったり、遊んだり、もしくは水を飲んだりするのは避けたほうがいいでしょう」と州の環境保全局は勧める。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。