気分が落ち込んだときに、自分と向き合い、幸せを見つけるためのヒントを紹介しよう。
「私たちは患者と同じ問題を抱えています」と臨床心理士で、ベストセラーの心理学書「Feeling Good」の著者、デイビット・D・バーンズ氏は語る。
ときにそれは、否定的な考えや、不安、悪い気分に対処することを意味する。
では、通常はアドバイスを与える立場であるセラピストが、これらの問題、つまり気分が落ち込んだ時にどうするのでしょうか。ハフポストUS版は、彼らからヒントを得るために、バーンズ氏や数人の専門家たちと話をした。
ここでは、できるだけすぐ気持ちをラクにしたいときに役立つ行動を紹介しよう。
「30秒ルール」を使う
あなたが仕事、雑用、口論など、やることリストに追われていて、気持ちがかき乱されているなら、まずはほんの一部だけ取り組んでみることだとバーンズ氏は話した。
「やりたいことは、約30秒で終わらせることができるものでなければいけません。そうすれば、先延ばしにする言い訳ができなくなりますから」と彼は説明した。
たとえば、ある日、自分の机の上の書類の山に圧倒されていると感じ、すぐにある方法を実行したとバーンズ氏は語った。彼は30秒かけて、何枚かの紙をまとめ、ホッチキスで止め、ファイルキャビネットに適切に整理した。
バカバカしいほど単純だが、すぐに気分が良くなったと感じたとバーンズ氏は語った。 「この行動をするたびに、少し元気になります」と明かした。
深呼吸をする
このヒントが、関連書籍で「秘訣」として最も古くから取り上げられているのには理由がある。ホリスティックヘルスの専門家であり、「The Clarity Cleanse」の著者であるハビブ・サデギ氏によると、数回大きく呼吸をすることで、副交感神経を活性化することができそうです。
副交感神経は神経系の一部で、心拍数や血圧を低下させる役割を果たす。数回深呼吸をすることは「頭から出て身体の中に入る方法」でもある、とサデギ氏は語った。
「深呼吸エクササイズは、落ち着いて"私たちの考え方や感じ方"を変えるための、ちょっとした簡単な方法になりうる」と、サデギ氏は付け加えた。
それを自分で試すには、肺から空気を少し取り除くために強制的に吐き出すことから始める。これを1、2秒間続けてから、深く吸い込んで、お腹を膨らませること。
吸い込む時に7まで数えて、ほぼ同じ時間の間、息を止めること。それからゆっくり約14秒ほどではく。これを約10サイクル、望ましくは椅子の端にかけて目を閉じた状態で、繰り返すこと。
気分が悪いままにする
嫌な考えを抑圧することで、嫌な気分をなくしたくなるかもしれませんが、実際には自分にとって何の得もありません。代わりに、専門家は自分の患者や、そして自分自身に立ち現れるどんな感情も(そのまま)感じさせます。
「感情を押し殺すように言わないでください。 代わりに、『どうだい?』と尋ねてください」と認可カウンセラーで、動機に関するスピーカーのハイジ・リゴウリ氏は語った。「感情を無視すると、状況が悪化することが多い」と彼女は話す。
感情を処理する時間をとることは、より簡単に、より幸せな心構えになるのに役立つ。
サンフランシスコを拠点に活動する心理療法士のキャスリーン・ダーレン・デボス氏は、気分が悪いことを悪く感じる理由はないと述べた。
否定的な感情を受け入れることを、 彼女は「感情的な流暢さ」と呼ぶ。これは「評価や愛着なしで」感情を体験することを意味している。
これにより、それらの感情から学んだり使ったりして、その状況から簡単に脱することができるとダーレン・デボス氏は語った。
立ち止まって、自分のために1つ良いことを言う
特にひどい気分になった時には、たいていの人が簡単に自己批判してしまう。だから、気分が悪いと感じたら、少しの感情的な愛情をもって、それに対処すること。
「私たちは自分自身に厳しい傾向があります。私たちは、感じないように自分自身に言っているだけでなく、感情を自分自身で評価しているのです」
リゴウリ氏は「一度(否定的な)感情を感じて...自分への思いやりを実践してください」と話した。
間違って悪い気分になった場合、または自分自身について否定的に考えている場合は、自分の好きなことを一つ選んで意識の流れを中断すること。
たとえば、姉妹と遊びに行くことを優先したり、職場のチームプレイヤーになったり、毎月ボランティアをしたりすること。自分の属性に対し、信用を与えることだ。それはちょっとした練習のようにに聞こえるが、うまくいくだろう。
「自分への思いやりの練習をすることは、より幸せで健康的で楽しい生活を送る上で大きな助けになりました」とダーレン・デボス氏は語った。
「自分への思いやりとは、本質的に、生活の中で何が起きようとも、私たちは本来価値があり、愛され、すべての人類と結びついているという認識です」
心理療法士であり、「You 1, Anxiety 0」の著者であるジョディー・アマン氏は、同じような実践をしていると語った。
「私はよく叩かれていますし、落ち込んでいます」と彼女は言った。「私は自分を訓練して、自分が感じていることを思いやるようにしています。これによって自分自身を評価せず、心や感情への傷を和らげるようにします」
まだこのテクニックが偽物ではないという確信が必要だろうか? 研究では、この練習が、不安やうつ病から身を守る上で役立つことを示している。
次に何をすべきか自分に尋ねることーそしてすること
たとえば20分遅れて、重要なプレゼンテーションの途中で会議に出て、シャツに多量のコーヒーの染みがついていたことに気づいたとする。あなたは会議を乗り切るが、その後、状況については苛立っている。
「この状況で、自分に必要なことを自分に尋ねることで次のステップを見つけ出す」と、リゴウリ氏は述べた。
「自分自身に聞いてください。動揺し続けたいですか? 幸せで健康的な生活を送るための決心をしたい、またはやり直したいのですか? 昼寝が必要ですか? 友人に手を差し伸べたいのですか?」とリゴウリ氏は言った。
言い換えれば、次に何をすべきかを理解し、たとえ単純な仕事であっても、それを行うことに専心すること。
「ハイキング」する
文字通りではないかもしれないが、少なくとも外に出ること。専門家たちは、気分をリフレッシュする方法として、よくこの行動をしているという。
「新鮮な空気を吸って、毎日に動きに取り入れることにしています」とダーレン・デボス氏は語った。
「ときには、ヨガやフィットネスのクラスを意味することもありますが、ちょっとした朝の子犬との散歩や午後のフリータイムに近所の散策をしていることが多いです」
彼女の秘策とは? これを携帯電話を持たずに出かけることだ。
アマン氏も、長い間歩くことが特に自分の幸福感を増すことに役立つ行動だという。「私は、長時間森を散歩をします」と彼女は言った。「これに関する研究は間違いありません。心、体、魂にとっては良いことです」
加えて、体を動かすことで元気になる、とサデギ氏は言った。
「運動はストレスや悲しみを吹き払う、本当に最善の方法の1つです」と彼は説明した。「ウエイトトレーニング、あるいはテニスの1セットでも、体や動き、感覚に集中する必要があります」
落ち込んだ時に役立つ「言葉」を見つける
ダーレン・デボス氏は、いくつかの「言葉」の用意していて、クライアントにも同じことを勧めていると語った。「自分への思いやりの言葉を作ってください。自分への慈しみを増進させることが必要な時や、状況に意識を高めるためにくり返す、覚えやすいフレーズ集です」と彼女は言った。
彼女は、気分が悪くなった時に、このような「言葉」を唱えることを試すことを勧めている。「私も大変なときはありますが、誰もがときどき同じように感じています。私は自分自身に優しくしていい、大丈夫、問題ない、と覚えていてください」
とことん踊ること
サデギ氏は、個人的には「抑えられた不安や憂うつされたエネルギーを発散する素晴らしい方法」としてダンスをすると語った。
「本当に大好きなノリの良い曲」のミックスを使用して、誰も見ていないかのように文字通り踊るための空間を自分自身に与えること。
「動き回っている時に、あなたの指先を通って体から負のエネルギーが飛び出すことを想像してみてください」。
子犬(またはモフモフの動物)と遊ぶ
ペットの飼い主は長生きする傾向があるのは理由がある。犬、猫、または他の動物と一緒に時間を過ごすことで、心から落ち着き、元気にしてくれることがあるからだ。
バーンズ氏は、彼の保護猫のミスティを、いつもお気に入りの、元気にしてくれる存在の一つとして挙げている。
「深いレベルで、猫が教えてくれます」と彼は語った。「あの子は特別ではありません、捨て猫です。 私も特別ではありません! でも、私たちが一緒にいると、生活は特別なものになります」
(ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました)