お笑いコンビの「ウーマンラッシュアワー」が、全国ネットのテレビ番組で、過激な漫才ネタを披露したと話題だ。
2人は12月17日、フジテレビ系の「THE MANZAI」に出演。北朝鮮ミサイル問題や沖縄の米軍基地問題、日米安保など、2017年の政治情勢を笑いで風刺した。
「福井の小さい地域に原発が4基ある」
まずネタになったのが、村本大輔の出身だという福井県おおい町だ。
「大飯原発があるおおい町です。原発のあるおおい町です。おおい町の隣は高浜町、高浜原発。その隣は美浜町、美浜原発。その隣は敦賀のもんじゅ。小さい地域に原発が4基あるんです」
村本は一気にまくし立てた。さらに、おおい町では午後7時になると店が閉まるところが多く「町が真っ暗になる」と説明。
「これだけは言わせて下さい、電気はどこへゆく!」
村本はそう訴えてみせた。
「本当の危機は、国民の意識の低さ」
しかしこれだけでは終わらない。ネタは10月の衆院選惨敗で「希望の党」の代表を辞任した小池百合子都知事や、オリンピックに向けて建設が進む新国立競技場の巨額費用問題、その一方で、東日本大震災や熊本地震の被災者の数万人が、未だに仮設住宅で暮らしていることにまで及んだ。
沖縄の米軍基地問題を東京オリンピックと比較して「楽しいことは日本全体のことにして、面倒くさいことは見て見ぬふりをする」とか、アメリカにとって日本は、ミサイルや戦闘機などを買ってくれる「都合のいい国」になっているなどと批判した。
2人はこれらのニュースよりも、議員や有名人の暴言・不倫がニュースに取り上げられる機会のほうが多いと指摘。その理由を「数字(視聴率)がとれるから」「それを見たい人がたくさんいるから」などとした上で、「本当の危機は、原発問題よりも、基地問題よりも、国民の意識の低さ」などとバッサリ斬った。
「圧巻」「ネタとしては...」様々な声上がる
このネタに対し、Twitterなどには「圧巻だった」「村本という人の覚悟、それを受けての相方の人の覚悟が神々しかった」「ネタとして面白くない」「正論言ってくれてすっきりする 笑いにできるって凄いと思う」など、さまざまな意見が投稿されている。
ネットからの反応に対し村本は、「漫才とか漫才じゃないとか風刺とか風刺じゃないとか時事とか時事じゃないとかどうでもいい」とTwitterに投稿。「言いたいことを言いたいだけ。様々な価値観を押し付けられて、息苦しい世の中、マイクの前だけが呼吸させてくれる」などとコメントした。