タイで1月23日に結婚平等法が施行され、同性カップルも異性カップルと同様、法的に結婚できるようになった。
同性婚とも呼ばれる結婚の平等が実現するのは、アジアでは台湾、ネパールに続き3件目、世界では39件目だ。
23日には、タイの首都バンコクにあるショッピングモール「サイアム・パラゴン」で、バンコクプライドとバンコク市が主催する合同結婚イベントが開催され、この日結婚したLGBTQ当事者のカップルらが集った。
ロイター通信によると、23日に結婚したプラヨナプラス・チラスコンさんは、妻のクワンポーン・コンペッチさんと婚姻証明書を受け取った後「私たちが学校で出会ってから17年が経ちました…その間にたくさんのことを経験しました。これからさらに平等が進むことを願っています」と語った。
この法律により、同性カップルは結婚や離婚が可能になり、共同資産の管理や相続、税制上の優遇措置、医療制度の利用、遺族給付、養子縁組など、結婚にともなう義務や権利が保障されるようになる。
また、日本の民法にあたる民商法典の「男性と女性」「夫と妻」という言葉が「個人」「結婚のパートナー」に改正された。
一方、法律で親は依然として「母親」「父親」として定義されているため、同性カップルが子どもを養子縁組する際に、影響があるのではないかという懸念も残されているという。結婚の平等を求めてきた活動家らは、今後も法律をよりインクルーシブなものにするための努力を続けるとしている。
結婚の平等は、世界30以上の国や地域で実現しており、その数は40に迫る。
日本でも結婚の平等を求めるための裁判が2019年からに提起され、これまでに8つの地裁・高裁で、法律上同性カップルの結婚を認めていない現在の法律を「違憲もしくは違憲状態」とする判決が言い渡されている。