タイと日本の様々な文化が紹介される国際交流イベント「日・タイ・カルチャー・フェア in 京都 2018」が10月14日、「kokoka 京都市国際交流会館」で開かれる。市民レベルのイベントで、会場を訪れた人たちと出演者が親しく交流できるのが魅力だ。せっかくの機会にぜひホンモノに触れてもらおうと、タイから舞踊団と伝統芸術団を招くことを計画。主催のNPO法人「日本タイ教育交流協会」がクラウドファンディングで支援を呼びかけている。
日本タイ教育交流協会は1981年の創設以来、長年にわたって日タイ両国の青少年の交流事業に取り組んできた。
そこから生まれたタイとのつながりを活かして、2013年から「日・タイ・カルチャー・フェア」を毎年開催し、両国の相互理解と親善の場を提供している。
今回タイから招く予定の団体は、「ブッサバー・ナータシン舞踊学校」と「パンジャシクラ伝統芸術団」。
「ブッサバー・ナータシン舞踊学校」はタイの首都バンコクの北隣、ノンタブリー県にある設立30年以上の伝統ある舞踊学校で、多くの生徒が、タイ伝統舞踊のほか、バレエやジャズダンスなど幅広い分野の舞踊を学んでいる。
「パンジャシクラ伝統芸術団」は、バンコク東部にあるカセム・バンディット大学の教員が中心となり、伝統楽器や人形劇、タイ式の影絵などを得意とする団体だ。
日本タイ教育交流協会では、この両団体の来日費用や滞在費などを調達するため、クラウドファンディングを通じた支援を呼びかけている。
代表の木村滋世氏に話を聞いた。
「私たちは、これまでもタイから団体を招いてきましたが、旅費や滞在費を捻出するのに毎年苦労しており、小規模なNPOの努力だけでは限界があります。タイを愛する多くの皆さまのお力添えで、この取り組みをぜひ今年も、そしてこれからも続けさせてください」
タイの文化を紹介するイベントとしては、日本各地で毎年開催される「タイフェスティバル」が有名で、東京では毎年30万人以上の来場者がある、大規模なイベントだ。
それに比べると「日・タイ・カルチャー・フェア in 京都」は、規模がはるかに小さい。
「しかし」
と木村氏は言う。
「規模の小さなイベントだからこそ、会場に来られた皆さまも、ただ舞踊や演奏を眺めたり、聴いたりするだけではなく、出演者の皆さんと親しく触れ合っていただけます。できるだけ多くの方にそのような体験をしていただくことが、市民レベルだからこそできる国際交流だと考えています」
支援者へのリターンも、協会のメンバーがアイデアを出し合って、オリジナリティの高いラインアップとなっている。
その一つが、山岳民族のカレン族が織った布を使ったポーチ。タイ北部のチェンライ県ノンダン村に住むアリヤさんが、今回のクラウドファンディングのために手作りするという。
このほか、来日予定の「ブッサバー・ナータシン舞踊学校」のメンバー写真にお礼メッセージを添えたリターンや、タイのレトルト食品なども用意されている。
クラウドファンディングによる支援受け付けは9月28日まで。詳しくは、https://a-port.asahi.com/projects/jtees2018/