17歳だった2015年に行方不明になり、8年ぶりに発見されたと報じられたアメリカ・テキサス州のルディ・ファリアスさんが、実際は家で母親と暮らしていたことが明らかになった。
ヒューストン警察によると、ファリアスさんは行方がわからなくなった翌日に、家族が暮らす家に戻っていた。
8年前に何があったのか?
ファリアスさんは2015年3月に2匹の犬を連れて散歩に出た後、行方がわからなくなっていた。
警察や市民団体による捜索が行われたもののファリアスさんは見つからず、8年間行方不明の状態だった。
しかし2023年6月29日、ファリアスさんは家から約12キロ離れた教会の外で見つかった。
母親のジェニー・サンタナさんは、ファリアスさんが見つかった後「親切な方が発見し、すぐに警察と救急に連絡してくれました。ルディはトラウマを克服するために必要なケアを受けていますが、現時点では言葉をうまく話せず、私たちとコミュニケーションができません」と声明で述べていた。
発見された後、予想外の展開に
17歳で行方不明になったファリアスさんが25歳になって発見されたことは、大きく報道された。
ところが警察は7月6日、「捜査官が本人と話したところ、ルディは行方不明になった翌日の2015年3月8日に自宅に戻っていたことが判明した」と記者会見で述べた。
警察によると、ファリアスさんは8年のほとんどを母親の家で暮らしており、その間パトロール中の警察官と接触したこともあったが、本人や母親のサンタナさんは、偽名や偽の誕生日を伝えていた。
また、近所の人たちはファリアスさんが家に出入りするのを目撃していたが、サンタナさんは甥だと伝えていたという。警察は「母親のジェニーは、ルディが行方不明だと主張して、警察を騙し続けた」と記者会見で述べた。
その一方で、母親が8年間行方不明だと主張し続けた理由はわかっておらず、警察は捜査を続けるとしている。
さらに「ファリアスさん自身は被害者なのか、容疑者の可能性があるのか」という質問に対しても、捜査中として明確な態度を示さなかった。
一方、8年ぶりにファリアスさんに会ったという叔母のポーリン・サンチェスさんは「甥は、母親とはもう会いたくも一緒に住みたくもないと言っている」とNBCに語っている。