テキサス州オースティンで開催される予定だった音楽、映画、テクノロジーの祭典SXSW 2020が開催を中止すると発表しました。米国でも感染が確認され拡大しつつある新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を考慮した結果、市が開催中止命令を出したとのこと。イベントにはアップルやNetflixを初めとするエンターテインメント、テクノロジー企業の参加も予定されていましたが、参加取りやめが相次いでいました。
オースティンの広報担当者は「これは湾岸に迫るハリケーンと同じ類いのものであり、いまは備えるべきときだ」と述べています。イベントの運営は、SXSWをビジネス機会としているクリエイティブ、グローバルビジネス、はたまた地元の小規模業者(海上や劇場、政策会社、サービススタッフなど)に対する問題の重大性を理解しており、2020年3月のイベントが予定通り行われないことは事実であるものの、人々が目標を達成できるよう支援するという目的に向けて努力を続けていると述べています。
「開催時期の変更も検討している」としており、また「(教育と学習の未来を考えるイベント)SXSW EDUをはじめ、来場予定だった人たちにオンラインでのvirtual SXSW を早期に提供できるよう取り組んでいる」と述べ、イベントの出展者、参加者らにはできるだけ早く連絡を取りFAQも用意するとしています。
オースティンの公衆衛生局長ステファニー・ヘイデン氏は、市は今後あらゆるイベントで、観衆の密度や会場の場所や配置、および参加者数に基づいて、エリアごとに感染症拡大の緩和策を実施していくと声明を発表しています。
新型コロナウイルスの感染は世界中に拡大しており、日本や欧州でも大小を問わずイベントが中止または延期されるようになりつつあります。事態の終息はまだ見えておらず、海外でもトイレットペーパーが売り切れる問題が発生したり、国内では東京オリンピック開催に影響が出るのではといった声がちらほら聞かれるようになりつつあります。
2020年3月7日Engadget 日本版「テキサス州オースティン、SXSW 2020をキャンセル。市が開催中止を指示」より転載
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