女子生徒に「男性が喜ぶような服を着る」などを求めたアメリカ・テキサス州の高校の宿題が物議を醸し、取りやめになった。
批判されたのは、同州ラボック郡のシャロウォーター高校の英語のクラスで出された宿題だ。
「騎士道」について知ることをテーマにしており、女子生徒と男子生徒それぞれに、3月3日にやるべき複数の課題が与えられた。
ジャーナリストのブランディ・D. アディソン氏がシェアした画像によると、宿題には「中世の騎士道的愛のコンセプトが求める行動規範や基準が、どのように現代に続いているかを行動で示す」と書かれている。
生徒たちの行動は大人によって評価され、それぞれの評価に対して「10ポイントが与えられる」とされている。
女子生徒に向け出されたのは、次のような課題だ。
・男性が喜ぶような女性らしい格好をしなければならない(校則で許されている範囲内で)
・全ての男性を、敬意を表して肩書きで呼ぶ。その際には頭を下げてお辞儀をする
・不平や不満を言ってはならない
・クラスの男性のために、何か料理する(できる限り買っていないもの)。甘い焼き菓子が好ましい
・男性と会話してはならない(男性教師を除く)
・足を縛られたように優雅な歩き方で、男性の後ろを歩く
・男性が不快にならないよう、クラスの外で知識をひけらかさない
・男性が使った物や場所を綺麗にしなければならない
・男性からの妥当な要求に従わなければならない。要求が妥当かわからない場合は、教師に確認する
・ルートビアやジンジャーエール、サイダーをクラスの男性のために持ってこなければならない
一方、男子生徒たちには「ジャケットとネクタイ着用の適切な格好をする」「女性が何か物を落とした場合、拾って礼儀正しさを示す」「女性が椅子に座ったり立ったりする時に手助けする」「女性を貴婦人と呼ぶ」「女性にお菓子を持ってくる」「女性のために詩を読む」などの課題が出された。
地元メディアのエブリシング・ラボックによると、宿題に対しては親たちから苦情が寄せられ取りやめになった。ネット上でも批判が起きた。
シャローウォーター高校は宿題中止について「宿題については見直しをしました。歴史的な内容ではありましたが、これは私たちの地区やコミュニティーの価値観を反映していませんでした。この件については教師が対応し、宿題は取りやめになりました」と声明を発表している。
性差別的な内容に批判が起きた宿題だが、擁護する人もいる。
課題を出された生徒の1人は、「体験させることで中世の性差別を身をもって知って欲しかったのでは」とNBCに語っている。