アメリカ・テキサス州で、ビーチに打ち上げられたイルカが、人間からの嫌がらせを受けた後に死亡した。
NPO団体「テキサス海洋哺乳類座礁ネットワーク」によると、イルカは4月10日にヒューストンの南側にあるキンタナビーチで発見された。
ビーチにいた人たちが、イルカを海に押し戻そうとしたものの、その時に弱ったイルカと泳いだり、上に乗ろうとしたりした人たちがいたという。
同団体は「イルカは最終的にもう一度打ち上げられ、ビーチにいた群衆からさらに嫌がらせを受けました。そして、救助隊員が現場に駆けつける前に死にました」とFacebookで説明している。
さらに「こういったハラスメントは野生のイルカに過度のストレスとなり、人間にとっても危険」とも警告する。
座礁ネットワークのヘイディ・ホワイトヘッドさんは「イルカが打ち上げられる原因は、病気や怪我です。弱った状態で海に戻ったり、再び打ち上げられたりした場合、溺れてしまう可能性が高い」とヒューストン・クロニクルにコメントしている。
イルカはアメリカでは連邦政府によって保護された生き物で、ハラスメントは違法だ。
海洋大気庁がこのイルカについて捜査を進めており、違反者が見つかった場合、海洋哺乳類保護法違反で最大1年の懲役と1万1000ドルの罰金が科される可能性がある。
アメリカ南部で、イルカの悲劇が続いている。
フロリダ州のビーチでは3月、子育て中のメスのバンドウイルカの遺体が発見された。
このイルカは右目の上に怪我をしており、海洋大気庁の当局関係者は「検死の結果、生きているうちに頭をやりのようなもので突き刺されたと考えられる」と地元テレビ局のWESH2に説明した。
同庁はこの事件についても捜査している。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。