「眠りが浅い」「寝起きがだるい」そんな悩みを抱いている人も多いのでは? かくいう私も、夜はなかなか寝つけず、朝は肩や腰に違和感がある…という1人。
寝具の買い替え目安や選び方は? 心地よい睡眠環境を求めて、北欧・デンマークが誇る寝具ブランド「テンピュール」のショールームを訪問。幅広い世代の睡眠の悩みに寄り添ってきた犾守直子(いずもり・なおこ)さんに、寝具選びのポイントや最新テックについて聞いた。
日本人の睡眠時間は世界ワースト1位
そもそも、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、世界ワースト1位(*1)なのをご存知だろうか。犾守さんのもとには、睡眠不足のほか、中途覚醒などによる睡眠の質の低下、肩こりや腰痛を訴えてくる人が多い。
「睡眠は、健康や日中のパフォーマンスにも影響を与えます。特に、忙しい現代人は、限られた時間の中で睡眠効率を上げるべく、自分に合った寝具選びが大切です」(犾守さん)
マットレスの買い替えタイミングは?
とはいえ、寝具のような大きなお買い物は、買い替えタイミングに迷うもの。犾守さんによると、一般的なコイル入りマットレスの寿命は7、8年程度。「例えば、朝起きると腰が痛いとか、物理的なへたり、経年劣化を感じ始めたら、買い替えを検討してみてください」(犾守さん)。
私は現在のマットレスを使い始めて、ちょうど8年ほど。確かに触ってみると、腰の部分が少し窪んでおり、買い替え時期のようだ。
マットレス選びのポイントは
では、マットレス選びのポイントはなんだろうか。一番大切なのは、なんといっても「寝心地のよさ」(犾守さん)。体型や寝姿勢をプロにチェックしてもらいながら、自分にベストフィットするかたさや厚さを選ぶことが重要だ。「唯一無二の寝心地」と自信を持つテンピュールは、何が違うのか。マットレスの体験をする前に、3つの特徴を教えてもらった。
テンピュールの3つの特徴
1. NASAの技術から生まれた素材
テンピュールの歴史は、NASAが1960年代に宇宙飛行士にかかる過酷な負荷を緩和する粘弾性(低反発)素材を開発したことに始まる。テンピュールの創立者たちは、この原型を後にテンピュール素材として完成させ、世界発となる粘弾性のマットレス&ピローを開発した。
体温や体重、体形に反応し、どのような体型でもぴったりとフィットするのが特徴で、まるで浮いているかのような「無重力睡眠」を体験できるという。医療現場でも広く使われるほか、アスリートからも支持される。特に、元野球選手の松井秀喜さんは20年ほどのリアルユーザーとして有名だ。
2.秘伝の製造方法
テンピュール素材はデンマークの自社工場で研究開発、製造。なんと、その素材のつくり方を知っているのは世界で10人以下の科学者のみ。他では真似できない「秘伝の製造方法」として徹底管理されている。なお、環境先進国であるデンマークの工場では、ゴミの排出を最小限に抑えるなど、サステナビリティを意識した製造を長年続けている。一般的なコイル入りマットレスと比べて、廃棄コストが低いのも特徴だ。
3. 10年保証とコスパ
マットレスは10年保証つき(*2)。価格は約20万円から(マットレスの厚みなどにより異なる)で、10年使用を想定して、1日換算にすると約55円程度。「15年ほどお使いの方も多い」とのことで、様々な睡眠グッズと比べても、コストパフォーマンスは決して悪くないのでは。
私に合ったマットレスは? プロが診断
テンピュールの特徴を教えてもらった次は、いよいよ体験へ。4種類のマットレスのかたさのうち、最初に試したのは、スタンダードの「ふつうのかたさ」。
まずは手で押してみると、もっちりと吸い付くような独特の感触に驚いた。仰向けになってみると、少しずつ腰が沈んで、ピッタリとフィットする感覚に。横向きになっても、肩や腰に圧迫感がない。しばらく目をつぶっていると、徐々にふわふわ浮いているような気分になってきた。
次に試した「やわらかめ」のマットレスは、「肩や腰が深くフィットしやすいので、がっちりとした体型の方におすすめ。欧米で人気が高いです」とのこと。「ややかため」は、これまで使ってきたコイルマットレスに一番近い感覚。「かため」は敷布団の感覚に近く、沈み込み過ぎない寝心地が好きな人に合いそうだと感じた。
犾守さんに寝姿勢をチェックしてもらうと、私には「『ふつうのかたさ』がおすすめです。ちょうど背骨がまっすぐになったところで安定しています」とのこと。自分としても一番しっくりきたタイプだったのでうれしい。
AI搭載。いびきに反応する電動リクライニング
続いて、「電動リクライニング」を試すことに。AIを搭載した最新テックとして紹介してもらったのが、いびきを感知して自動作動する「エルゴ スマート」。
睡眠時のいびきを感知すると、気道を確保しやすくするべく、ヘッド側が約12度上昇。寝返りを促す振動機能もついている。アプリに睡眠の状態や呼吸数をレポートしてくれる「スリープトラッカー」機能もあり、まさに至れり尽くせりだ。
一番感動した「ゼロジーポジション」
様々な設定を試す中で、私が一番「これはいい!」と感動したのが、胎児の姿勢に近いという姿勢「ゼロジーポジション」。頭部が約15度、脚部が約30度上がった状態で、気道の確保を促しながら、膝を心臓より少し高く持ち上げてくれる。
息も足の姿勢も楽で、普段のような腰の違和感も感じない。今までフラットな状態で寝るのが当たり前だと思っていた私には革新的だった。ここに振動機能も加えると、電車で揺られているような気分に。一気に眠りに落ちそうになってしまった。
驚きの連続だったので、「電動リクライニングはオーバースペックかな…」と思っている人にこそ、試してみてほしい。そのほかショールームでは、厚みが異なるマットレスや、日本向けに開発されたフトンなど、様々なライフスタイルに合わせた製品を試すことができる。
4月7日まで新生活フェア実施中
テンピュールでは、「新生活フェア」を2024年4月7日(日)まで実施中。期間中にマットレス、フトン、電動リクライニングベッド、木製フレームを購入すると、配送、設置と引き取りが無料(他ブランドも可)になる。
寝具は、誰もが人生の3分の1ほどを共にする大切なアイテム。買い替えにはちょっと勇気がいるが、ぜひカウンセリングや体験を通して、自分にベストフィットする一品を見つけてほしい。
・テンピュール公式サイトはこちら
・テンピュール® のプロマットレスはこちら
・エルゴスマートはこちら
*1:OECD「Balancing paid work, unpaid work and leisure」(2021)
*2:期間中、テンピュール素材に2㎝以上の明瞭な凹みがみられた場合は無償交換してもらえる。