「テクノロジー教育」もいいけど、「プレゼンテーション教育」も必要だと感じる。

マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツが始めたという「世界最大の学生向けITコンテスト」の日本予選大会に参加し、学生のプレゼンテーションを見てきた。

マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツが始めたという「世界最大の学生向けITコンテスト」の日本予選大会に参加し、学生のプレゼンテーションを見てきた。

この大会は全世界では昨年度、17000名近くの学生が参加したということだ。

日本大会は世界大会の予選、という位置づけとなっており、日本大会の優勝チームが1チームだけ、世界大会に出場できる。

大会は「ゲーム部門」「ワールドシチズンシップ部門」「イノベーション部門」の3部門からなり、それぞれの部門から3チームが出場し、自分たちで作り上げたプロダクトを発表する。

結論から言うと、大変面白い大会だった。

いずれのチームの作品も完成度の高いものであり、プロ顔負けの仕事をしている。

「良いプロダクトを作るのに、歳は関係ないのだな」と、プログラミングを始めとするテクノロジー教育の重要性を非常に強く感じた大会だった。

特に、ワールドシチズンシップ部門で優勝した、筑波大学生の

子供の視覚と、触覚をバーチャル・リアリティで体験できる CHILDHOODというプロダクトは素晴らしい出来栄えであり、介護施設の設計やテーマパークのアトラクションなどに応用できる、大変優れたプロダクトだと感じた。

しかし、それと同時に、一つの課題を感じた大会でもあった。

多くのチームが、「プレゼンテーション」があまりうまくないのだ。

10分間という短い時間でのプレゼンテーションということもあるのかもしれないが、

せっかく素晴らしいプロダクトを作っているのに、その魅力がこちらにわからないものが多数あり、

コンセプトについて、審査員から確認を受けていたプロダクトが数多くあった。

ハードウェアが付属しているプロダクトはまだわかりやすいものが多いのだが、

特に、ゲームを始めとするソフトウェアのプロダクトは、魅力を伝えるのが大変難しいと感じる。

もちろん、彼等はプレゼンテーションの技能については素人なので、仕方ないとは思うが、大会においてはプレゼンテーションの技能も採点の対象であるし、何より審査員にきちんとプロダクトのウリを理解してもらいたければ、検討の対象にすらならない。

プレゼンテーションは、練習をすれば絶対にうまくなる。

プレゼンテーションは、コンテストでかつための技術ではない。プロダクトのウリをきちんと伝える技術であり、人にそれを使ってもらうためにも必須の技術だ。

「テクノロジー教育」が進み、尖ったプロダクトやサービスを創る学生が数多く出てくれば、必然的に世界に出ていく若手には「プレゼンテーション教育」も必要になるのではないだろうか。

そんなことも感じた大会だった。

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