10日11時現在、大型の台風25号(コンレイ)は、韓国南部を北北東に進んでいます。
この台風の影響により日本列島の広範囲で気温が上昇し、多くの地点で最高気温が30℃に達し「真夏日」となっています。
▼台風25号 10月6日(土)12時(推定)
存在地域 対馬市の北北西約190km
大きさ階級 大型
強さ階級 //
移動 北北東 40 km/h
中心気圧 975 hPa
最大風速 30 m/s
最大瞬間風速 45 m/s
日本では季節外れの暑さに
韓国気象庁によると、台風25号は今日9時50分頃に韓国へ上陸しました。
台風の南に位置する日本では、台風に向かって吹く南風により、暖かな空気が日本周辺へ引き込まれ、日本列島の広範囲で気温が上昇し、季節外れの暑さになっています。特に、山の風下となる地域では、フェーン現象によりさらに空気が暖められて気温が上昇しています。
正午までに、香川県の高松で34.0℃を観測するなど、全国の102地点で気温が30℃を上回る「真夏日」となっています。運動会や屋外のレジャーではこまめに水分を摂って季節外れの熱中症に備えてください。
西日本では強風に注意
台風の進路に近い九州北部や山陰では風が強まり、特に沿岸部などで暴風に警戒が必要です。長崎県内では、30m/sを超える風が観測されています。
台風は韓国南部付近を通過後、日本海で明日7日(日)朝までに温帯低気圧へと性質を変え、北日本に接近し、横断する予想です。温帯低気圧となった後も強い風を伴う見込みです。
7日(日)は東北北部や北海道などで風雨が強まりますので、早めに対策を済ませてください。
台風の進路から離れている本州の太平洋側でも、台風の周囲を吹く湿った南風の影響で局地的に雨雲が発達し、短時間の強い雨の降るところがあります。天気の急変に注意が必要です。
今年8月に韓国に上陸した台風19号に比べると南寄りを進むため、ソウル周辺での雨はそれほど強まらない見込みです。ただ、韓国の南部や東部では、総雨量が300mmを超える大雨となるおそれがあります。沿岸部を中心に6日(土)いっぱいは風の強い状況が続くため、災害の発生に警戒が必要です。
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風25号のコンレイ(Kong-rey)は、カンボジアが提案した名称で、伝説に登場する少女の名前/山の名前です。
(2018年10月6日ウェザーニュース「台風25号の影響で、日本列島に季節外れの猛暑襲来。全国102地点で真夏日」より転載)
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