子供がいてもスッキリ暮らす。 北欧に学ぶ、4つの「私にちょうどいい」ポイント

大掃除のついでに、収納を見直してみませんか。

北欧といえば、シンプルでオシャレなインテリアや可愛らしい北欧雑貨、素敵な食器などで知られています。皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか。

長く寒い冬が訪れる北欧では、家の中でいかに快適に過ごすかが重要になります。今回は私が訪問した、スウェーデンのいくつかのお宅でのライフスタイルについて、インテリア収納アドバイザーとしての目線でご紹介します。

リビングスッキリの秘訣は玄関にあり

インテリア収納の仕事をしている私の元には、「リビングにモノが集まってすぐに乱れてしまう」というお悩みも多く寄せられます。しかし、今回の訪問先では、リビングスペースは広々スッキリしていました。どんな秘訣があるのでしょうか?

スッキリと暮らしているご家庭には、ある共通点がありました。

それは、玄関扉の脇に必ず収納スペースが確保されており、上着、バッグ、帽子などを吊るして収納できる十分なスペースが確保されていたことです。

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上着やバックなど、ついポイっとソファーに置きがちではありませんか?そもそもリビングへ持ち込まない動線にしておくことで、散らかるのを事前に防ぐことができるのです。

壁面へのハンギング収納は、間取りの広さに限りがある日本の住宅でもできる工夫です。壁にペグを打ったりフックを取り付けるだけで、真似をすることができます。

子どもがいるお宅で片付いた空間が維持できるポイント4つ

私が訪れたうちの一軒、アンナさんのお宅は、未就学児の女の子と共働きの両親との3人住まいでした。それにしてはどこもかしこも片付いている!

スタイリッシュモダンなインテリアに囲まれたお宅で暮らす、アンナさんに秘訣を伺ってみました。

1)お友達を呼んでみよう

アンナさんの娘は、赤を基調としたとってもラブリーな子ども部屋のインテリアを楽しんで使っていました。

とはいえ、まだ小さな子ども。国が違っても、これだけのスペースとモノをいつも整頓できるのは万国共通で難しいはずです。どうしているのでしょうか?

アンナは「定期的にお友達を呼ぶようにしているの」と話してくれました。「いい所を見せたい子どもの気持ちを、上手にコントロールすれば、自分でお片付けしてくれる」とのこと。

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実はこれは、大人でも有効な手段です。来客があると、さすがに散らかり放題とはいきません。

我が家でも、来客時にモノのリセットを必ずします。これが続けば、年間を通して散らかり知らず。自分でリセット出来ないならばお客様を定期的に呼ぶ、まずは1カ月に1回からでも始めてみるといいですよ。

2)ざっくりボックス

アンナさんのお宅では、バスケットがダイニングの脇に置かれ、子どもの遊び道具などが中に入っていました。

子どもは毎日、どこで遊びますか?

子供部屋が与えられている子どもでも、小さいうちは大抵、人が集まるリビングやダイニングで遊びます。おもちゃや道具を毎日のように散らかしっぱなしにしていると、気が付いたら大変なことに!

私も、必ず1日1回、どこかのタイミングでリセットすることをお勧めしています。

何も、キッチリ完璧に美しい収納にしなくていいのです。リセットは、元に戻す習慣をつけることが目的なので、とりあえず間口が広いボックスなどへ「ざっくり収納」を。

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リセットしてから、次のことに取りかかるようにすると良いでしょう。

3)大枠は決め、細部はおおまかに

子どもの道具だけではありません、訪問先のキッチンやダイニングのダッシュボードも、大枠の収納部分は決まっていてても、中はゆるく収納スペースが決められていました。

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まるでパズルのようにきっちり元に戻す収納には、得意な人とそうでない人がいるでしょう。

そもそも収納とは、美しく仕舞うためではなく、モノを使いやすくスタンバイ状態で用意しておく場所と考えるべきだと思います。

人間は、モノを使う時には、少しばかり手間でも頑張ってぴっぱりだします。しかし、モノを戻す時には、既にその目的は達成してしまっています。

面倒な収納の仕組みを作ってしまうと、つい手前にポイっと山積みに...なんてこと、身に覚えがありませんか?「ゆる収納」がおススメです。

4)思い出は死蔵品にしない工夫を

大切な思い出があり、捨てられないモノ。私は、無理に捨てなくていいと思います。しかし、思い出の品は、日常使いの品物とは別の場所で保管管理しておくことが大前提です。

アンナさんのお宅では、とっておきの思い出の品を額に入れて、上手にディスプレイしていました。

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それは立派なアートです。仕舞い込んで気が付いたときにはコンディションが悪くなる...。そんな状態になる前に、このようなアイデアを取り入れても面白いですね。

日常をもっと楽しむ週末時間

北欧といえば、食卓にキャンドルを灯すイメージがありますね。

でも共働きで忙しい家庭で、本当にキャンドルなんて灯している暇があるのでしょうか?

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家族構成が近い我が家に置き換えてみると、特別なイベントでもない限り、とてもじゃないけれどあり得ません。まして、小さい子どもがいるとハラハラして目が離せないではないでしょうか?

思いきってアンナさんに「本当に使っているの?」と、聞いてみました。

すると、アンナさん曰く、「平日は難しい時もあるけれど、食事は家族そろって取るように心がけてる。そのための努力は惜しまない。週末はキャンドルを必ず灯して、雰囲気を楽しんでいる」とのことでした。

また、バルト海を眺めるテラスが素敵な住まいに暮らす、カズネさんのお宅にも、壁面に可愛らしいキャンドルホルダーがありました。

「ワインを片手に、自然豊かな景色と、やわらかいキャンドルの光を見る瞬間が格別」とカズネさん。そう語るのを聞いて、日常を豊かにする演出がとっても上手だと感じました。

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「日常こそ美しく」。

ゆとりのある週末は、キャンドルを灯してゆっくり家族で食事を。

来客用の食器、棚の奥にしまい込んでいませんか?たまには、自分のために使うのも悪くないと思います。

日常の中で自分の「これちょっといい」「私にちょうどいい」を見つけられると、暮らしはもっと豊かになると感じたスウェーデンのお宅訪問でした。

(取材・文 片付け収納/インテリアアドバイザー、北欧くらしラボ共同主催・新倉暁子 編集:泉谷由梨子)