いまサウナが流行っているって知っていますか?
疲れた体をリフレッシュしたり、自律神経をととのえたり、サウナ発祥の地フィンランドにあやかったオシャレな施設が増えてきているんです。
サウナ好きの人にとって、入浴前の水分補給は常識だそうです。
今回、池袋の「タイムズ スパ・レスタ」にプロサウナーたちが集まり、サウナをもっと楽しむための効果的な水分補給法について語ってくれました。
集まってくれたのは、医学博士・一石英一郎氏、熱波師兼お笑い芸人・マグ万平氏、サウナー専門ブランドである「TTNEPROSAUNNER」を立ち上げたサウナ師匠こと秋山大輔氏の三人。
サウナに入る前にコップ一杯分の天然水を飲んで、体をあたためよう
一石氏:みなさんはサウナに入浴するとき、心がけていることはありますか?
秋山氏:入浴前に、コップ一杯分の水を飲むようにしていますね。
一石氏:すばらしい! サウナ中に起きやすいトラブルといえば、やっぱり脱水症状。これを防ぐために、入浴前にまずコップ一杯分の水分で喉を潤すのが大切なんです。利尿作用があるお茶や糖分多めのジュースよりも、人の体をととのえる天然水がおすすめ。天然水は、雨水が地層を通過して、何年もの年月を経て自然にろ過されたものなので、ミネラルたっぷり。人間の体の水分バランスはかなりデリケートですが、数万年前から飲まれている天然水なら無理なく体が吸収してくれます。
マグ氏:僕が働くマルシンスパでは、舐める用の塩が置いてあるのですが、水分と一緒に塩分の補給は必要なのでしょうか? 僕は塩が好きすぎて、バクバク食べてしまいます…。
一石氏:軽度の脱水症状なら、天然水のみでOKです。塩分を摂りすぎると、海水を飲んでいるのと変わらない状態になってしまいますよ。重度の脱水にならないよう、こまめな水分補給を心がけましょう。しっかり水分補給したら、サウナに入る前に湯船に入るのもおすすめです。体があたたまると、サウナで汗が出やすい状態になります。
覚えておきたい、〔交互浴〕の鉄則
秋山氏:みなさん、いつも何分くらいサウナに入りますか?
マグ氏:僕は特に決めないようにしています。フィンランドのサウナには時計がないんです。だから、みんなどれくらい入浴していたかわからない。出たくなったら、出ます。
一石氏:研究論文上は、サウナは5分、水風呂は1分を三回くり返すと効果的とされているのですが、実は「 ◯◯分は絶対に入浴する!」と決めるのは危険なんです。時々、我慢比べのようにサウナに入っている方もいらっしゃいますが、自分が気持ちいいと思える段階を超えたら無理せず出ましょう。
秋山氏:サウナといえば、交互浴ですが水風呂って、サウナ初心者にはちょっとハードルが高いんですよね。首まで冷やすと気持ちいいのに。
一石氏:僕も水風呂は少し苦手なのですが、おすすめしたいのが猿のポーズです。猿はこんなポーズで温泉につかりますが、このポーズで水風呂に入ると体が冷えすぎないように、冷えを上肢から解放してくれるんです。全身が水温と同等に冷たくなるのを防ぎます。
マグ氏:みんなでこのポーズすると、なんとなくかわいいですね。サウナ初心者の方も水風呂の良さに気づけたら、サウナにハマれると思うのでぜひ試してほしい!
一石氏:高温のサウナに入って広がった血管は、水風呂で冷やすことで急激に収縮されるのですが、この血管反応は交感神経を刺激し、脳内に快楽物質を生み出すので、水風呂に慣れていなくてもちょっと頑張ってみてほしいですね。みなさん好みがあるかもしれないけれど、ととのうための温度も実は研究されていて、サウナの場合は80-100度、水風呂の場合は15-19度と言われています。でも、ととのうために大切なことは、温度よりもやっぱり無理しないことです!
マグ氏:交互浴のあとの外気浴も最高に気持ちいいですよね。うっかり寝てしまいそうになります。からだは疲れているはずなのに、なぜか脳は覚醒しているあの感じ。
一石氏:この外気浴の時間が体をリラックスさせて、自律神経を整えてくれます。交互浴のあとのこの外気浴のタイミングでも水分補給をして、渇きを癒してください。
サウナの前も後も、天然水
秋山氏:サウナでたっぷり汗をかいたあとに、楽しみなのはやっぱりビール。入浴後は味覚が冴えているから、いつもよりも何倍もおいしく感じられるけれど、せっかく健康的に汗をかいたあとにビールを飲んでも問題ないのでしょうか?
一石氏:サウナで失った水分を取り戻すため、まずは天然水を飲みましょう。そのあと、もしビールなどのお酒が飲みたければ、飲んでもらっても大丈夫です。ビールは利尿作用があり、水分量を回復させる必要があるため、〆も天然水でお願いしますね。
なにかとストレスや心配事を抱えているなら、今日は仕事帰りに天然水を持ってサウナへ向かってみましょう。
サントリー天然水をもっと楽しむプロジェクト「水曜日 は、みずようび」
取材協力/池袋タイムズ スパ・レスタ
監修:一石英一郎(医学博士)
1965年、兵庫県生まれ。国際医療福祉大学病院内科学教授。京都府立医科大学卒業、同大学大学院医学研究科修了。温泉入浴指導員(厚労省制定)の資格も有するなど、温泉を活用した健康増進にも精通する。著書に『医者が教える最強の温泉習慣』(扶桑社)、『日本人の遺伝子』(角川新書)。