韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長による「南北会談」が4月27日朝、板門店で始まる。これに先立ち、金委員長が歩いて軍事境界線まで行き、文大統領と握手した。
金氏はいったん韓国側に入ったが、2人は手をつないだままもう一度境界線を越え、北朝鮮側に入る「サプライズ演出」があった。
Advertisement
この日午前9時半ごろ。板門店に金氏が現れた。側近や警護担当者らを伴って歩いてきた。境界線に近づくと側近らは離れ、金氏だけが境界線まで到達。待ち受けていた文氏と境界線上で握手し、韓国側に足を踏み入れた。
北朝鮮の指導者として朝鮮戦争(1950~63年)後に境界線を越えたのは金氏が初めてだ。
サプライズが起きたのはその後だった。しばらく言葉を交わした後、今度は金氏が文氏を誘う形で境界線を逆側にまたいだ。その時、2人は握手をした様態で、北朝鮮側に入った後も互いに両手を重ね合わせた。周囲からは拍手がわいた。
金氏には会談の融和ムードを印象付ける狙いがあったとみられる。