菅義偉首相は就任後初となる外遊でベトナムを訪問した際に、マスクを着用しなかったシーンが多かったことから、SNS上では「ノーマスクでいいんですか?」と驚く声が上がっている。なぜマスクを着用しなかったのか調べてみた。
菅首相は18日夜に、ベトナムの首都ハノイに政府専用機で到着。ノーマスクで機内から降り立ち、空港で歓迎を受けた。
翌19日にはフック首相を初め政府要人と会談を重ねたほか、日越大学でスピーチをしたり、ホーチミン廟で献花をしたりした。10月19日の記念式典や首脳会談の写真計30枚が官邸公式サイトに掲載されたが、1枚を除きノーマスク姿だった。チョン・ベトナム共産党書記長兼国家主席との記念写真だけ、2人ともマスクを着用していた。
菅首相は翌20日にはインドネシアを訪問したが、この日の写真では記者発表と夕食会を除いてマスクを着用している。
■外務省の担当者の回答は?
菅首相はなぜベトナムで、マスクを着用しなかったのか。どうやら、ベトナムの新型コロナ感染者数の少なさが関係しているようだ。
ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、ベトナムの感染者数は10月21日午前11時現在で、累計1141人。感染拡大が深刻なインドネシアの36万8842人に比べて、はるかに少ない。
TBS NEWSは19日、「感染を抑え込めているため、歓迎行事などではベトナム側からマスクを外すよう求められています」と報じている。
ハフポスト日本版は、ベトナムを担当する外務省南東アジア第一課の担当者に取材したところ、以下のような回答だった。
「ベトナムは新型コロナウイルスの感染状況がインドネシアと比べて非常に落ち着いているため、総合的に判断しました。ベトナム政府からの要請があったのかについては先方との関係もあるのでお答えできません」