世界で最も行き来の多い水路の一つであるエジプトのスエズ運河で、巨大なコンテナ船が座礁し、3月23日早朝(現地時間)から機能停止状態になっている。
座礁したのは巨大コンテナ船、エバー・ギブン。ソーシャルメディアには、水路で動けなくなっているエバー・ギブンの様子が投稿されている。
エバー・ギヴンは中国からオランダ・ロッテルダムまでの積荷を運ぶ途中だった。
エバー・ギブンは全長約400メートル。ニューヨークのエンパイアステートビルの高さに匹敵し、東京タワーの高さを優に超える大きさだ。
ブルームバーグによると、エバーギブンの座礁で、少なくとも100隻の船がスエズ運河で立ち往生している。
エバー・ギブンが座礁した時に、近くの別の船に乗っていたというジュリアン・コーナ氏はエバーギブンの写真をInstagramに投稿し、「私たちはここにしばらく止まることになりそうだ」とコメントしている。
また、船舶トラッキングサイト「ヴィッセル・ファインダー」を確認すると、水路を塞ぐように座礁したエヴァー・ギヴンの周囲で、多数の船が立ち往生しているような様子が見て取れる。
地中海と紅海を結ぶスエズ運河。一般的に、スエズ運河を航行する船は、複数の集団になって移動する。
エバーギブンは台湾の船舶会社エバーグリーンが所有するコンテナ船で、紅海から地中海へと北上する集団の中の一隻だった。
海運業者GACの報告によると、エバーギブンは航行中に停電し、機能停止した。
エバーギブン船舶管理者のアロック・ロイ氏は「怪我人や海洋汚染は今の所確認されていない」とブルームバーグに語っている。
その一方で、この出来事で石油価格に影響が出ている。
スエズ運河は原油や石油製品や液化天然ガスを運ぶ重要な経路であり、動けなくなっている船舶の多くが、そういった原油や石油製品を運んでいる。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。