ストリートファッションブランド「Stussy(ステューシー)」の公式通販サイトを模した偽サイトがGoogle上のスポンサー欄に表示されていることが分かった。
12月21日午後5時現在、Google上で同ブランドを検索すると、公式サイトより上に、「ステューシー公式サイト」と書かれた偽サイトが表示されることがある。
クリスマスプレゼントを購入する人も多いこの時期。偽サイトに騙されないためのポイントなどをまとめた。
記者の家族も騙される寸前だった
12月19日、記者の家族はクリスマスプレゼントを購入しようと、Googleで「ステューシー」と検索。スポンサー欄に、「ステューシー公式サイト」と書かれたサイトが表示され、クリックした。
トップページは本物の公式通販サイトに似せた作りで、「50%OFF」や「お歳暮特集!本日限り!」と書かれており、ダウンやパーカー、トレーナーなど全ての商品が半額になっていた。
家族は5万7200円から2万8600円に値引きされていたダウンが気になり、購入するために画像をタップすると、「今日限り!」と突然カウントダウンが始まった。
「今日中に購入しなければ」と急かされているかのような気持ちになり、注文手続きに移ると、名前や住所、郵便番号、メールアドレス、電話番号を入力するよう求められた。
一通り入力した後、支払い項目に移ると、なぜか「銀行振込」としか表示されない。
ここで記者の家族は、「なんか変かも。銀行振込しかないってありえない」と気づいた。寸前のところで思いとどまり、お金を振り込むことはなかったが、個人情報を入力してしまっていた。
「詐欺サイトの可能性がある」
記者はこれを受け、サイトが本物かどうかステューシー公式サイトに問い合わせた。
すると、日本における公式サイトは「jp.stussy.com」のみで、それ以外は「類似したサイトページやURLを用いた詐欺サイトの可能性がある」と返信があった。
偽サイトのURLは「jp-stussy.com」。つまり、「stussy」の文字の前が本来は「.」だが、偽サイトは「-」となっている。銀行振込による支払いも受け付けていないということだった。
また、偽サイトには会社概要欄のページもあり、所在地や代表取締役の名前などが記載されていた。しかし、その所在地を検索してみると、別のファッションブランドが表示された。
そして、ファッションブランドのウェブサイトで会社概要欄を見てみると、偽サイトの会社概要欄のページとほぼ一緒のものが出てきた。「ほぼ」としているのは、会社名と取扱ブランドだけ「ステューシー」と変えられていたからだ。
つまり偽サイトは、このファッションブランドのウェブサイトの会社概要欄を改ざんし、あたかも「「公式サイト風」に見せかけていたことになる。
騙されないためには?
では、このような偽サイトに騙されないようにするためにはどうすればいいのだろうか。
消費者庁は、以下の5点を確認するように呼びかけている。
①公式サイトのURLか
②連絡先が表示されているか
③商品価格が極端に安くないか
④支払い方法が限定的でないか
⑤日本語が不自然でないか
また、警察庁は偽サイトの特徴として、「本日限り」と購入を急かしたり、支払いが銀行振込しか選択できなかったりすることを挙げている。
同庁は、万が一被害に遭った場合、「サイト情報、口座情報、振込記録、相手とのメールのやり取りなどを用意し、最寄りの警察署に相談してください」としている。