アメリカ・メリーランド州の二年制大学、アン・アルンデル・コミュニティー・カレッジで会計学を教えるレブ・ベアティー教授は、新学期の最初のテストで生徒に「3×5」サイズのカンペを持ち込んでもいいと伝えた。
「3×5」とは、「3インチ×5インチ」のつもりだった。センチにすると「7.5センチ×12.5センチ」程度の大きさ。大きいメモ用紙程度のサイズだ。
ところがテスト当日、教授は仰天することになる。これは、教授が9月20日に更新したInstagramの投稿だ。
「私は、新学期最初のテストで、生徒に3×5のメモを持ち込むことを許しています。そしたら今日、一人の生徒がこれをもって現れた。いや、確かに3×5だけど......。フィートだ......。長さをインチだと言っていなかったから、彼のカンペは認められた。いや、なかなか頭がいい生徒だ。私にとってはいい勉強になりました」
1フィートは約30センチなので、この生徒がもってきた「3×5」は約91センチ×152センチにもなる。もはやメモではなく、ポスターだ。
ベアティー教授はニュース番組「Today」に、「シラバスを確認したところ、どこにもカンペのサイズを"インチ"と書いていなかった」と話した。
「ちょっとしたミスを見抜いた生徒の知恵と、それを形にして実行に移した大胆さに、敬意を表したいです。彼のカンペを許可しない理由は一つもありません」
機知に飛んだ判断で、教授を唸らせた生徒の名前はエリジャン・ボーウェン。メリーランド州の地元紙キャピタル・ガゼットによれば、ボーウェンはテストを好成績でパスした。
ただ、巨大なカンペにはほとんど頼らなかったという。「何回か目を通しただけでした。大きすぎて。ただ、これまでにないくらい面白かった」と、ボーウェンは語っている。