
アメリカの人気ドラマ『ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾート』でチェルシー役を演じる俳優のエイミー・ルー・ウッドさんが4月13日、自身の前歯をネタにした笑いに苦言を呈した。
ウッドさんが言及したのは、12日に放送されたアメリカの深夜コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」のコントだ。
このコントは、『ホワイト・ロータス』に出てくるリゾートホテルを舞台にトランプ政権を風刺する内容で、ロバート・F・ケネディ・ジュニア厚生長官のキャラクターも登場する。
ケネディ厚生長官は、虫歯予防のために水道水にフッ化物を入れることに反対していることで知られている。コントでは同長官を演じる俳優のジョン・ハムさんが、「水道水からフッ化物を取り除いてみたらどうだろう。それは人々の歯にどんな影響を与えるだろうか」と発言。
これに対し、チェルシー役を演じたコメディアンのサラ・シャーマンさんが、ウッドさんの歯並びを模した偽の前歯を装着して「フッ化物?何それ」と答えている。
ウッドさんは放送後の13日に、「正直に言うと、SNLは意地悪で全然面白くないと思いました」とInstagramストーリーズに投稿した。
また、別の投稿で「からかうこと自体は、もちろんありだと思います。それがこの番組ですし。でも、もっと気が利いて、微妙な意味合いを持たせ、安っぽくないやり方があるのではないでしょうか?」と疑問を投げかけた。
さらにその後、「SNLから謝罪があった」とも明かし、次のようにコメントしている。
「私は批判に傷つきやすいタイプではありません。ユーモアがあって面白いイジりは大歓迎です。でも、あのジョークはフッ化物をネタにしていたんですよね。私はすきっ歯ですが、虫歯ではありません。風刺も気にしません。SNLがそういう番組だということもわかってます。でも、コントの他の部分は権力者を叩く内容だったのに、チェルシーだけが弱い人を叩いていた感じでした…」

ウッドさんは4月8日掲載のGQのインタビューで、出演する作品で歯が強調されるたびに、自分の外見が“おかしい”と見られているように感じると語っている。
「(歯が)反抗や自由の象徴になっているのはすごく嬉しいんですが、限度があります」
「歯ばかり注目されると、少し悲しくなります。自分の演技について話す機会がなくなってしまうからです。バカにしていなければ良いと思われているようですが」
さらに、ウッドさんは過度な外見いじりにミソジニーを感じるとも述べている。
「もしこれが男性だったら、こんなに話題になっていたでしょうか? 結局、まだ女性は外見を色々言われるのです」
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆・編集しました。