
あの真っ赤なトランプ(MAGA)帽子がグリーンランドで大人気に?
グリーンランドのシシミウトに住むアーンガク・レイマー=ヨハンセンさんが作った「MAGA帽」が反響を呼んでいる。
MAGA帽は、アメリカのトランプ大統領と支持者らがかぶる真っ赤なキャップだ。
レイマー=ヨハンセンさんが3月23日にFacebookに投稿した「MAGA帽」は、このトランプ氏の帽子とそっくりだが、書かれているのは「MAGA(Make America Great Again:アメリカを再び偉大に)」というお馴染みのスローガンではない。
「Make America Go Away(アメリカよ、消え失せろ)」という、反トランプメッセージがつづられている。
トランプ氏はこれまで繰り返し、デンマーク自治領のグリーンランドをアメリカのものにしたいと発言してきた。
一方、グリーンランドやデンマークの首相らは、「売り物ではない」とはっきり否定してきた。
しかし、トランプ氏は今もグリーンランドを自国領土にする考えを捨てていない。ホワイトハウスは3月23日、D・ヴァンス副大統領の妻でセカンドレディのウーシャ・ヴァンス氏がグリーンランドを訪問すると発表した。
また、ヴァンス氏訪問の前には、国家安全保障担当の大統領補佐官であるマイク・ウォルツ氏とエネルギー長官クリス・ライト氏もグリーンランドを訪れる予定になっている。
ヴァンス氏は訪問の目的を「犬ぞりレースの観戦と、アメリカとグリーンランドの長年の友好関係を祝うため」とインスタグラムで説明しているものの、多くの人々はそうとらえていない。
グリーンランド人のオーラ・ヨエルセンさんの翻訳によると、反トランプのMAGA帽を作ったレイマー=ヨハンセンさんは投稿で、ヴァンス氏の訪問を「魅了するための広報作戦(charm offensive)」と呼び、次のように求めた。
「笑顔で歓迎したり、一緒に自撮りしたりすれば、『私たちはアメリカが大好きで、一員になりたい』というメッセージを世界に向けて発信することになります」
「関心を示さないことをお勧めします。私たちは大規模なデモを通じて自分たちの立場を表明しました——この姿勢を崩さず、団結し続けましょう」
グリーンランドのムテ・ボーロップ・エーエデ首相も、相次ぐアメリカ高官の訪問を「非常に攻撃的だ」と批判している。
エーエデ氏は「国家安全保障担当の補佐官がグリーンランドで何をするというのでしょうか? 目的は、我々に対する力を誇示することだけです」「彼がグリーンランドに来るだけで、アメリカ人はトランプ氏をさらに信じ、圧力をかけることになるでしょう」と警戒感を示した。
グリーンランドで反アメリカ感情が渦巻く中、レイマー=ヨハンセンさんが作ったMAGA帽子は大きな反響を呼んでおり、「どこで買えるの?」など、多くの人が関心を寄せている。
他にも、Xには次のようなコメントが投稿されている。
「これは私がかぶってもいいと思える赤い帽子だ」
「素晴らしい! グリーンランドの人々があのいじめっ子に立ち向かっている!」
「カナダ版も作るべき。横にカエデの葉をつけて 🇨🇦」
「アメリカ人としては恥ずかしいけど、国内でこれをかぶりたい」
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。