
家に帰るために配車アプリを使う、停電した時に情報を入手するなど、スマホはライフラインと言っても過言ではない。
充電がなくなりそうな時には、1%が貴重になる。自分のスマホで測ってみたところ、バッテリーが1%になった後、約4分で電源が落ちた。
緊急時などは、この時間を少しでも引き伸ばすことが重要だ。そのために何ができるのだろうか?
スマホの専門家2人に、バッテリーを長持ちさせるための対策を聞いた。
1. 低電力モードをオンにする
スマホのバッテリーを節約するためにまず使えるのが、省電力機能だ。
iPhoneなら「低電力モード」、アンドロイドは「バッテリーセーバーモード」をオンにすることで、省電力できる。
低電力モードにすると、ネットワーク接続や自動ダウンロード、ディスプレイの明るさ、アプリのバックグラウンド更新などが制限され、消費電力量が抑えられる。
電子機器オンライン修理コミュニティ「iFixit」のバッテリー専門家、アーサー・シーさんは、スマホのバッテリーがほとんど残っていない時は、電力を消耗するすべての活動を抑え、プロセッサーの動作速度を制限したほうがいいと話す。
「スマホに使われているリチウムポリマーバッテリーは、揮発性のある化学物質を詰めた袋のようなものです。そこから電力を引き出して使っています。省電力モードを使うことで、急激な電力消費を抑えられます」
2. スマホの電源を切る
バッテリーがなくなりそうな時には、電源を切ることでも電力を節約できる。
シーさんは、「スマホのバッテリーが3%になったら、まず電源を切れる状況かどうか考えます」と話す。
電源を切るというのは、一見本来の目的に反するように思えるかもしれない。
しかし、特定の時間にかかってくる電話を待っている場合などは、充電できる状況になるまで、電源をオフにしておくのも一つの方法だ。
3. 画面の明るさを下げる
バッテリー消費の大きな要因の一つが、スマホ画面の明るさだ。
シーさんは、充電を少しでも長持ちさせたい時には、画面の明るさを可能な限り暗くするのが効果的だと話す。
「画面を暗くすればするほど、消費電力を抑えられます」とシーさんは説明する。
4. Wi-FiとBluetoothをオフにする
画面の明るさに加えて、Wi-FiとBluetoothもかなりの電力を消費するという。シーさんは「電話を待っているのでなければ、機内モードにします」と話す。
機内モードにすると、Wi-FiとBluetoothの接続が自動的にオフになる。
電子フロンティア財団のセキュリティ・プライバシー専門家ソリン・クロソウスキー氏さんも、バッテリーが今にも切れそうな時、特に電波の悪いエリアでは、機内モードを活用するという。
クロソウスキーさんによると、電波の悪いエリアで充電で急速に減るのは、スマホが繰り返し電波を探そうとするからだ。
試してみた
スマホのバッテリーをギリギリまで使い続けることが多いので、この専門家の4つのアドバイスを試してみた。
バッテリーが1%になった瞬間に画面の明るさをほぼ見えないレベルまで落とし、低電力モードをオンにしてSNSをスクロールし続けてみたところ、普段よりも7分長く持ちこたえた。この7分は、緊急時には貴重になるだろう。
ただし、これらのバッテリー節約術はあくまで目安なので、機種によって効果は異なるかもしれない。
シーさんは、「スマホのバッテリー残量表示はあくまで推定値です。多くのメーカーは慎重な数値を表示する傾向にあるので、実際にはもう少し余裕がある場合もあります」と説明する。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。