
3月14日は「世界睡眠デー」。健康的な睡眠の重要性などの普及を目的に制定された記念日です。
ポケモンは3月13日、睡眠ゲームアプリ「Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)」のプレイデータをもとにした「睡眠ソーシャルジェットラグ調査」の結果を発表しました。
「ポケモンスリープ」は、枕元にスマートフォンを置いて眠ることで、睡眠時間や質を計測し、それに応じてポケモンの寝顔を集めることができるアプリ。
今回は世界7か国(日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ)のユーザー約1700万人のデータを集計しています。
世界の平均入眠時刻、平均起床時刻は?
今回の調査のテーマは、仕事・学校などで制約のある平日と、時間に比較的融通の効く休日の入眠・起床時刻のずれを指す「ソーシャルジェットラグ」。まるで時差ボケをしているかのような身体・精神的な症状が引き起こされることもあり、その症状は「社会的時差ボケ」とも呼ばれているといいます。
調査では、起床タイミングが月曜〜金曜のデータを「平日」、土曜〜日曜のデータを「休日」として分析。世界平均では、入眠時刻が平日0:17、休日0:44、起床時刻が平日7:56、休日8:50という結果になりました。平日と休日における入眠時刻の差は平均27分、起床時刻の差は平均54分で、世界各国で休日のほうが遅くなっていることがわかります。
日本は「睡眠の規則正しさ」トップ
日本を他国と比べると、平日と休日の入眠時刻の差は18分と最も小さく、起床時刻の差は45分と“睡眠のズレ”は最も小さいことが判明。また、アプリであらかじめ就寝目標の時刻を入力し、その時間を目指して就寝する「ねむりの約束」を守っている割合も、日本は平日71.4%、休日59.9%と世界1位。
このように日本は「睡眠の規則正しさ」ではトップである一方、平日の平均睡眠時間が7時間1分と最も短い国でもあります。
ただ、リリース直後から現在までプレーしている日本のユーザーにおいて、リリース直後3カ月時点での平均睡眠時間は6時間55分だったのに対し、今回の調査の対象である直近3カ月の平均睡眠時間は7時間26分。リリースからおよそ1年半で日本のユーザーの睡眠時間は約30分伸びていることもわかりました。
寝すぎて調子が悪い…その症状、ソーシャルジェットラグかも?
ソーシャルジェットラグを測る指標として用いられるのが、入眠時刻と起床時刻の中央の時刻である「ミッドスリープタイム」(睡眠中央時刻)。このずれを測ることで、ソーシャルジェットラグの程度を測定します。
日本では、ミッドスリープタイムが1時間以上ずれている人は16.5%。世界平均と比べると、ソーシャルジェットラグの該当者は少ない傾向にありました。
一方、若年層ほどソーシャルジェットラグの該当者の割合が高く、60代の3.1%に対して10代は26.0%が該当者となっています。
睡眠学者の柳沢正史氏は「人間は本当に睡眠が充足していたら、それ以上に眠ることはできないので、週末に『寝すぎて』調子が悪く感じたり、月曜の朝辛かったりするのは、眠りすぎたのではなく、実はソーシャルジェットラグによる典型的な症状なのです」とのコメントを寄せています。