キャリアデザインセンターが運営する女性向けの転職サイト『女の転職Type』は3月7日、国際女性デー（8日）に合わせ、ジェンダーギャップに関する調査結果を発表した。
調査は会員を対象に、2月6日から21日にインターネット上で行い、618人の回答をまとめた。
その結果、約3割が1年前よりジェンダーギャップが「解消されている」と回答したものの、約6割が職場でジェンダーギャップを感じていることが分かった。
今の職場にジェンダーギャップがあるかについて、20.2％が「非常にあると思う」、39.0％が「ややあると思う」と回答。合計で59.2％に上った。
1年前に行った調査では「ある」と答えた人の割合が69.1％だった。減少はしたものの、いまだに6割近くの女性が職場でジェンダーギャップを感じていることが分かった。
1年前と比較してジェンダーギャップが解消されていると思うかについて、最も多かったのは「変わらない」で52.4％。一方で、「やや解消されている」は23.8％、「かなり解消されている」は6.8％にとどまった。
「かなり解消されている」「やや解消されている」と回答した人に、複数回答ありでその理由を聞くと、「女性の管理職、リーダーが増えた」が37.5％で最多。
次いで「男性の育休が増えた」が34.1％、「周囲のハラスメントにあたる発言が減った」が25.5％だった。
「女性であること」が理由で職場で経験したこと、感じたことを複数回答ありで聞くと、最も多かったのは「給料が低い」で40.0％。「給料が上がりにくい」（36.1％）、「お茶出し、掃除などを任される」（33.9％）と続いた。
「とくにない」と回答したのは24.2％であることから、同社は「7割以上の女性が性別を理由に何らかの格差を経験していることがわかります」と指摘する。
職場で「女性はこうあるべき」という偏見を感じる発言をされたことがあるは、「たまにある」（36.4％）が最多。そのほかは、「あまりない」（31.9％）、「まったくない」（15.9%）、「頻繁にある」（8.6%）、「分からない」（7.3%）だった。
「頻繁にある」「たまにある」と答えた人に、どんな立場の人がその発言をしたかを複数回答ありで聞くと、「（男性）上司」が69.8％で圧倒的に多かった。「（男性）社長・経営層」（29.9％）、「（男性）同僚」（27.1％）と続いた。
内容は、「女子だから、コンビニ弁当とかじゃなくて、弁当を自分で作ったほうがいい」「女なんだからスカートを履くように」「結婚して子供を産んだら辞職するよね？」などと言った発言のほか、「飲み会でお酌をしたり、食べ物を取り分けたり、自分以外の人からのおみやげを配ったりするよう言われた」「当たり前に他人のエリアの掃除を求められる」といったものが挙げられた。