
ウクライナのゼレンスキー大統領を「感謝していない」などと厳しく批判したアメリカのヴァンス副大統領が、休暇先で1000人を超える市民からの激しい抗議に直面した。
ヴァンス氏は2月28日にホワイトハウスで行われた会談で、トランプ大統領とともにゼレンスキー氏の態度を「無礼だ」と批判。
ゼレンスキー氏がアメリカの支援に対する感謝を何度も表明しているにも関わらず、感謝していないとも述べた。
この会談翌日の3月1日、ヴァンス氏は家族とともに訪れたバーモント州にあるスキーリゾートのシュガーブッシュで、「裏切り者」「消えろ」「スキーするならロシアへ行け」などのプラカードを持った大勢の人々に迎えられた。
ヴァンス氏が家族とバーモント州で休暇を過ごすことは事前に発表されていた。
同州のフィル・スコット知事は2月27日、「私たちは常に意見が一致するわけではありませんが、お互いに敬意を示すべきです」と声明で述べて、副大統領一家を歓迎するよう求めていた。
しかし市民の間では、トランプ政権が連邦職員を大量に解雇していることなどへの不満が高まっており、ヴァンス氏の休暇が発表された後、住民らによる抗議デモが計画された。
抗議活動の主催者の一人であるティサ・レナウ氏は、ゼレンスキー氏に対する態度が火に油を注ぐ結果になった、とバーモント州の独立系オンラインメディア・VTディガーの取材に述べた。
「人々は怒っています。特に、昨日ホワイトハウスで同盟国を屈辱的に扱った後はそうです」
「もはや私たちは自由世界のリーダーではありません。何が起きてしまったのでしょうか? これは、私たちが望んでいたアメリカではありません」
VTディガーによると抗議活動には1000人以上が参加し、トランスジェンダーやパレスチナ、ウクライナの旗や「良識はどこにいったのか?」などと書かれたプラカードを掲げた。
抗議活動に参加した、バーモント州在住のダン・ヴィダリ氏は「トランプ=ヴァンス政権は毎日バーモント州の人々を危険にさらし苦しめています。この国のすべての人々を傷つけているだけでなく、ウクライナのような同盟国も苦しめています。世界中の人々を傷つけているのです」と VTディガーに語った。
「バーモントではそれは受け入れられないということを示すために、私たちはここにきました」
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。