あの「味ぽん」が、粉末調味料に……?
Mizkanから2月、粉末タイプの新商品「無限さっぱりスパイスby味ぽん」が発売されました。
揚げ物や焼き物にかけて楽しめるよう、人気商品が「粉末タイプ」になりました。
意外すぎる新商品の開発背景には、料理のパリパリ・サクサクという「食感を損なわないように」という思いがありました。
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人気の液体調味料を「粉末」にしたワケ。開発背景と挑戦は
開発担当者が着目したのが、揚げ物や焼き物に液体調味料を使うと、ベチャっとした食感になってしまうという「困りごと」。
せっかくサクサクに揚げた唐揚げなどの食感を損なわないようにはどうすれば?といった疑問が開発のきっかけだったといいます。
SNSでは、「ポテチにかけたらめちゃ美味しそう」「揚げ物とかベチャベチャにならないから良さげ」との声が寄せられています。
既に買い求めて使ってみた人からは「今日これで唐揚げ食べたら美味しすぎました! 遠慮がちに振り掛けるよりは、ドバッとかけた方が好みでした」との感想も上がっていました。
新商品は、2月13日から全国のドン・キホーテ、アピタ、ピアゴなどのPPIHグループ店舗で先行発売されています。
しかし、意外性のある商品はすぐに話題に。2月20日にMizkanは、「想定をはるかに超える売れ行き」で品薄状態になっているとし、追加生産を行なっていると説明しています。
気になるお味は?味ぽんそのまま?それともアレンジされている?
「無限さっぱりスパイスby味ぽん」の味についてMizkanは、「顆粒のしょうゆにお酢のチップや柑橘をベストバランスでブレンドし『味ぽんらしさ』を実現」と説明しています。
「ただ味ぽんが粉末になった」のではなく、より揚げ物や焼き物がおいしく食べられるように、胡椒やガーリック、唐辛子などのスパイスをブレンドしているとのことです。
Mizkan・マーケティング本部の伊山裕人さんは「味ぽんをただ粉末にするだけではお客様にとっての価値が少なく、広がりがないことから開発が難航した時期もありました」としつつ、新商品の味やサイズ、デザインについてこう説明しています。
「揚げ物や焼き物がおいしく食べられるのはもちろんですが、味ぽんならではのさっぱり味で、今までの味ぽんとは少し異なるメニューに広がる楽しさも、お客様には感じていただきたいです。
親しみを持っていただけるように、味ぽんがそのまま小さくなったような見た目に加えて手に取っていただきやすい、つい卓上に置いておきたくなるようなデザインを意識しました」
どんな料理にかける?役立ちそうなシーンは?
Mizkanは、「無限さっぱりスパイス」をかけて楽しめる料理の例として、フライドポテトや唐揚げなどの揚げ物・ホットスナック、チキンソテーなどの焼き物などを挙げています。
映画鑑賞時のポップコーンにかけたり、バーベキューに持参したり、というアイディアも。スパイスに合う料理を見つけるのも楽しそうです。
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新商品がニュースになると、海外で暮らす日本人やキャンプを趣味にする人たちなど、意外なところで話題になりました。
これまで、液体調味料ということで味ぽんを「持ち運びにくい」と感じていた人から、歓迎の声があがったのです。
海外で暮らす日本人の中には、日本への一時帰国中にたくさん日本の調味料を買って居住国に帰る人も多くいます。スーツケースの重量制限がある中で、液体ではなく粉末になった「軽量化」も喜ばれていました。
また、キャンパーからも「粉末だとテント泊でも持ち運びやすい」と、軽いという他にも、液体が誤ってカバンの中などでこぼれてしまわないという点も評価されていました。