ファミリーマートは、韓国の人気コスメブランド「hince(ヒンス)」と共同開発した新コスメブランド「hana by hince(ハナバイヒンス)」を、3月14日から全国約1万6200店で発売する。
この新ブランドは、低価格帯のミニサイズで手軽に試せるアイテムが揃っており、ベースメイクからリップスティック、アイシャドウなどのカラーメイクまで全8種類23品がラインナップされ、価格は680円(税込)から。
「hana by hince」のブランド名には、2つの意味が込められている。日本語の「花」と韓国語の「ハナ(ひとつ、ONLY)」を組み合わせ、「自分だけが持つ固有の美しさを花のように咲かせる」という意味を表現している。

なぜファミマが韓国コスメを本格展開?
「hince」は、2019年に韓国で誕生し、2020年には日本に公式ECサイトを開設、2022年5月には日本初の直営店をオープンするなど、韓国や日本の若年層に支持されているブランドだ。
「hana by hince」は、肌にツヤ感を与えるハイライトが特徴の「hince」の魅力を生かしつつ、若者向けのフレッシュ感を持ち合わせている。透明感のあるカラー展開で、重ね塗りで好みの仕上がりに調整できるのも特徴だ。
2月17日に行われた発表会で、ファミリーマート商品本部長の島田奈奈さんは、「日本の化粧品市場は2021年から回復傾向にあり、2023年は前年比104.6%の2兆4780億円が予測されています。インバウンド需要も高まっており、2019年の水準まで回復する見込み」と話す。
また、韓国コスメ市場に注目した背景は「韓国化粧品の輸入額は年々増加し、2023年には960億円となっています。韓国ドラマや韓流の人気により、若者世代を中心に急成長しており、20代で約70%、10代で約50%が使用しているという調査結果が出ている」と期待を寄せた。
hinceの特徴そのままに低価格帯&ミニサイズ
新ブランドは、hinceの品質はそのままに、低価格帯・ミニサイズとし、質感のよさとトレンド感を生かしたラインナップとなっている。
「トリプルアイパレット」(税込1450円、以下全て税込)は、ベースカラー、締め色、ラメの3色が入っている。モモ、ベリー、キャラメルの3色展開。指ひとつでムラなくきれいに仕上がるテクスチャーで、メイク初心者でも簡単にトレンドメイクを取り入れることができる。
「ムードオンネイルポリッシュ」(680円)は、透明感あふれるカラーと光沢感が特徴。モモ、ベリー、アッシュブルーの3色展開。肌なじみのよい柔らかいカラーで、乾きやすいのがうれしい。
このほか、華やかに肌トーンを明るくしてくれる「ベールフィットUVトーンアップ」(1400円)や、透明な発色とほのかなキラキラでメイクを彩る「シャインハイライターバーム」(990円)などが展開される。
10〜20代の若者がターゲット
発表会ではメイクアップアーティストの北原このみさんがメインカラーの「モモ」を使い、春らしい旬メイクのメイクアップショーを行った。

「他にはない『hince』らしいマットの質感が大好きです。3色展開のアイパレットで全てのアイメイクを完成させることができるのがうれしいですね。たくさんのカラーが入っているパレットが増えていて、どれを使っていいか迷うことが多いのですが、この3色だけでかわいい目元にできます」(北原さん)
ファミリーマートでは、これまで30~50代が化粧品購入者の7割を占めていた。「hana by hince」では「hince」のターゲット層よりも若い10~20代をメインターゲットにしている。「hana by hince」の発売により、「hince」のターゲット層よりもさらに若い10~20代の購入者を増やし、化粧品事業の売り上げを伸ばしたい考えだ。