![Google Maps(イメージ画像)](https://img.huffingtonpost.com/asset/67ad53761600002400637650.jpeg?ops=scalefit_720_noupscale)
世界的な百科事典である『Encyclopædia Britannica(ブリタニカ百科事典)』が2月13日、公式X(@Britannica)を更新。「メキシコ湾」の呼称を使い続けることを宣言した。
アメリカではトランプ氏が大統領就任直後に、これまで「メキシコ湾」と呼ばれてきた水域を公式のアメリカ地図や連邦通信において「アメリカ湾」の名称に変更する大統領令に署名した。
Googleが運営する地図アプリ『Google Maps』は2月10日、連邦政府が使用する地名情報システム(GNIS)が名称変更したことを受け、アメリカ国内のユーザー向けにメキシコ湾の名前を「アメリカ湾」に変更。Appleも11日に、自社運営の地図アプリで同様の措置を実施した。
一方、ブリタニカ百科事典はこの大統領令に従わず、「メキシコ湾」の名称を維持することを発表。その理由として、投稿では以下の3点を挙げている。
1. 世界中のオーディエンスに向けてサービスを提供しており、その大半はアメリカ国外にいるため。
2. メキシコ湾は国際的な水域で、アメリカがその名称を変更する権限があるか、曖昧であるため。
3. 425年以上もの間、「メキシコ湾」の呼称が使われてきたため。
また、ブリタニカ百科事典はこの決定について、「国際的」な地域であるがゆえの判断であることを強調。アラスカ州にある「デナリ山」を、以前の名称である「マッキンリー山」の呼称に戻す大統領令については、米政府の公式地図上での名称に従うとした。
ブリタニカ百科事典は、投稿に1768年発行のブリタニカ百科事典の初版に掲載されたアメリカ大陸の地図を添付している。この地図では、現在のアメリカとキューバ、メキシコに囲まれた水域は「メキシコ湾(Gulf of Mexico)」と記されているのが確認できる。