雪崩が発生する前の「前兆現象」とは?警視庁が発信。福島市では雪崩で孤立状態も

福島市で雪崩が発生しました。気温が上がると高まる雪崩のリスク。発生前は「雪庇」「スノーボール」という前兆現象が起きる場合があります。

2月10日午前4時頃、福島市土湯温泉町の県道「本宮土湯温泉線」で雪崩が発生し、約5.6キロが通行止めとなった。迂回路がなく、温泉宿2軒が一時孤立状態となった。

その後、通行止めは解除されて孤立状態は解消されたが、午前11時40分頃に同じ場所で再び雪崩が発生し、同日午後5時現在で温泉宿2軒が再び孤立状態になっているという。

警視庁災害対策課の公式Xアカウント(@MPD_bousai)によると、雪崩が発生する前には「前兆現象」が起きる場合があるという。詳細をまとめた。

温泉宿が孤立状態に

福島県によると、1回目の雪崩れが発生した時、2軒の温泉宿には従業員含め約160人がいた。人的被害はなく、除雪後に孤立状態は解消された。

しかし、2回目の雪崩により、当初から宿泊を予定していた客が従業員など約40人が再び孤立状態となっている。地元紙の福島民友新聞によると、孤立状態の解消は2月11日以降になるとみられる。

内堀雅雄知事は2月10日午前の記者会見で、「今後は気温が上がる予報で、雪崩のリスクも高くなるため、急斜面など危険な場所に近づかないように」と呼びかけていた。

警視庁によると、雪崩が発生する前には前兆現象が起きる場合がある。主な現象は「雪庇(せっぴ)」「スノーボール」の二つだ。

雪庇は山の尾根から雪が張り出している状態で、スノーボールは雪のかたまりが斜面を転がる現象を指す。

警視庁は「雪山で前兆現象に遭遇したら、雪に衝撃を与えないよう注意して避難しましょう」と発信している。

【UPDATE(2月10日午後0時45分)】

通行止めの解除を受け、記事を一部アップデートしました。

【UPDATE(2月10日午後5時10分)】

2回目の雪崩発生により、記事を一部アップデートしました。

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