「移民のいない日」に全米でストライキ。250の企業が連帯し休業「コミュニティにとって不可欠」

トランプ大統領は各地に捜査官を派遣し、非正規滞在の移民の大量摘発を行っている。
休業サインを貼る店のオーナー=米イリノイ州シカゴ、2025年2月3日
休業サインを貼る店のオーナー=米イリノイ州シカゴ、2025年2月3日
via Associated Press

アメリカ経済における移民の重要性を訴えるため、各地で2月3日、「移民のいない日」と名付けられたストライキが行われた。多くの企業が休業し、デモに参加する人々が街に集まった。

このデモは、トランプ大統領が各地に捜査官を派遣し、非正規滞在の移民の大量摘発を行う中、それに対抗しようと主にソーシャルメディアを通して広まった。移民に対し、当日の3日は学校や仕事を休み、支出を控えるよう呼びかけており、全米の大小の都市で実施され、特にカリフォルニア州やテキサス州など移民が密集するコミュニティでは大きなデモが行われた。

デモ主催に関わった活動家のウェンディ・ガーダードさんはLos Angeles Timesに対し、全米で250社の企業がこのデモに連帯して休業したと語った。

非正規移民はアメリカの経済、特に農業やサービス業、建設業で重要な役割を担っていると言われている。

開業30年になるロサンゼルスの人気レストラン「Joan’s on Thrid」はSNSに「私たちは移民コミュニティのかけがえのない貢献を認識しています。あなたがたがいなければ、私たちはここにはいません」投稿した。

テキサス州ダラスの建設会社は地元放送局WFAAに、100人以上の従業員がこのデモに連帯して欠勤したと語った。しかしデモ以前から、従業員らは移民局による摘発を恐れ出勤していなかったという。

あるデベロッパーは、「移民は仕事に来ていません。家を出るのさえ怖がっている。これではプロジェクトの進行が遅れてしまいます」と述べ、「移民の働きはこのコミュニティ、そして我々の経済にとって必要不可欠なんです」と続けた。

「移民のいない日」デモに参加する人々=米カリフォルニア州ロサンゼルス、2023年2月3日
「移民のいない日」デモに参加する人々=米カリフォルニア州ロサンゼルス、2023年2月3日
Anadolu via Getty Images

カリフォルニア州ロサンゼルス、フロリダ州タラハシー、ペンシルバニア州フィラデルフィアの街中でもデモが行われた。移民の労働力に依存するワイン産業で有名でなソノマ郡では、400人が集まったという。

テキサス州ヒューストンの地元紙によると、ストライキ前日の2日は、市内のパーマンパークに数千人が集またっという。またロサンゼルスでも数千人が集まり、交通量の多い高速道路を閉鎖した。

トランプ大統領1期目が始まった2017年2月にも、同様のデモが行われた。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

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