ナチス式敬礼に似たポーズをしたイーロン・マスク氏を批判した気象予報士が、勤務先から解雇された。
米ウィスコンシン・ミルウォーキーのテレビ局WDJTは1月22日、気象予報士のサム・カッフェル氏について「もう所属していない」とハフポストUS版の取材に述べた。
同局は辞めた理由を「人事の問題であり、これ以上コメントできない」としている。
ミルウォーキー・ジャーナル・センチネルによると、カッフェル氏の退職を伝えるメールは、22日付で局からWDJTスタッフに送られた。
この前日、カッフェル氏は保守派のラジオ司会者ダン・オドネル氏から、マスク氏に関するコメントを批判されていた。
オドネル氏は21日に、カッフェル氏のInstagramストーリーズと思われる画面のスクリーンショットをXに投稿。
スクリーンショットには、マスク氏の画像と「この人は就任式で2回もナチス式敬礼をしました。2回もです」という批判コメントが書き込まれてた。
オドネル氏は「サム・カッフェルは、昨日の大統領就任式でイーロン・マスクがナチス式敬礼をしたという嘘を広める、品のないInstagram投稿をした」と批判している。
カッフェル氏のInstagramアカウントは非公開で、プロフィール欄には「これは一般に公開しているアカウントではありません」と明記されている。
マスク氏は20日にワシントンD.C.で開かれたドナルド・トランプ氏の大統領就任イベントで、右手を左胸に当てた後、そのまま腕を伸ばして敬礼した。
このポーズは、ナチス式敬礼に酷似していると批判された。しかし、トランプ氏とマスク氏の支持者の多くは批判を否定し、参加者に感謝の気持ちを伝えるためのジェスチャーだったと主張した。
ナチス式敬礼はアドルフ・ヒトラーやその支持者らが行なっていたポーズで、今も白人至上主義団体などによって使われている。
マスク氏の行為をナチス式敬礼ではないと否定する支持者がいる一方で、歓迎の声も投稿されている。
白人至上主義団体「ホワイトライブスマター」の支部の一つも「イーロン、我々の声を(時々は)聞いてくれてありがとう。白い炎は再び燃え上がるだろう」とテレグラムに投稿している。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。