マスク氏、ナチス敬礼のようなポーズが物議。大統領就任イベントでの行動に指摘相次ぐ

イーロン・マスク氏が、トランプ氏の大統領就任式イベントでとった行動がナチス式敬礼そっくりだと指摘されています
ワシントンD.C.のキャピタルワンアリーナで開かれ祝賀イベントで登壇したイーロン・マスク氏(2025年1月20日)
ワシントンD.C.のキャピタルワンアリーナで開かれ祝賀イベントで登壇したイーロン・マスク氏(2025年1月20日)
Christopher Furlong via Getty Images

アメリカ・ワシントンD.C.で1月20日に開かれたトランプ大統領の就任イベントで、イーロン・マスク氏がナチス式敬礼にそっくりのポーズをとり物議を醸している。

テスラCEOでトランプ政権の政府効率化省トップ就任が決まっているマスク氏は、就任式後にキャピタルワンアリーナで開かれた祝賀イベントでスピーチをした。

イベントでマスク氏は両手を広げてステージに登場。ガッツポーズで雄叫びをあげ、「これが勝利の感覚だ」と叫んだ。

さらに「重要な選挙もあれば、そうでないものもある。でも、この選挙は本当に重要だった。この勝利の実現に感謝したい」と述べた後に右手を左胸に当て、そのまま腕をまっすぐに伸ばした。

この行動に会場からは歓声が沸き起こったものの、ソーシャルメディアには「ナチス式敬礼に似ている」と指摘する声が次々と投稿された。

ナチス式敬礼は、ナチス・ドイツの指導者アドルフ・ヒトラーと支持者らが行っていたもので、ヒトラー式敬礼とも呼ばれる。

掌を下に向け、右腕をまっすぐに斜め上に伸ばすポーズで、もともとはヒトラーに敬意を表する行動として「ハイル・ヒトラー(ヒトラー万歳)」などの言葉ととも使われた。

ナチス式敬礼はナチスのイデオロギーや憎しみのシンボルの一つとみなされ、複数の国で禁止されている。 

この敬礼とそっくりのポーズをとったマスク氏に対し、「今のはナチス式敬礼か?」などショックを伝えるコメントがソーシャルメディアで多数投稿された。

アメリカの退役軍人の団体は、「第二次世界大戦では、40万人以上のアメリカ人がファシズムの恐怖と戦い、命を落とした。それなのにトランプの部下はナチス式敬礼を真似したのか?犠牲への侮辱であり、私たちがどこに向かっているのかを示す背筋が凍る兆候だ」とXに投稿した。

マスク氏は自身のXに、別のユーザーが投稿したスピーチの動画を引用投稿しているものの、敬礼部分は映っていない編集になっている。

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