カチカチになった砂糖を「サラサラ」に戻す方法。身近な“アレ”を使えば簡単元通り!

冬の乾燥でカチカチになりがちな砂糖。保管方法の注意点をチェックしましょう!
ウェザーニュース

冬の乾燥する時季、砂糖を使おうと思ったら固まって、スプーンが入らない! という経験はありませんか。

ウェザーニュースで実施したアンケート調査によると、砂糖が固まった経験が「ある」と答えた人は、約9割にのぼることが分かりました。

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砂糖や塩が固まるのは湿気を吸うからでは? しかし、湿度が低くて乾燥している冬に砂糖が固まるのはなぜなのでしょうか。

詳しい話を、エフコープ生活協同組合機関運営・広報部の光安さんに伺いました。

砂糖と塩、固まる原因が異なる

「塩は1粒ずつ結晶化していて、湿気を吸うと表面が溶けて粒同士がくっつき、固まった状態になります。つまり、塩は『湿気を吸うと固まる』のです。

一方、砂糖は湿気を吸い過ぎても表面が溶けてベタベタして固まりますが、湿気がなさすぎると、今度はカチカチに固まります。

これは白砂糖(上白糖)の製造工程に関係があります。

白砂糖は、製造する際表面に転化糖液をかけてコーティングしますが、この転化糖は乾燥が進むと結晶化する性質があり、そのため固まってしまいます。つまり、砂糖は『湿気が多すぎても少なすぎても固まる』のです。冬の乾燥時期に砂糖が固まるのはこのためです」

実際、サラサラの砂糖と固まった砂糖の水分量はどのくらい違うのか、比較したグラフを見ると、固まった砂糖はサラサラの砂糖に比べて65%も水分量が少なく乾燥していることが分かります。

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「湿気」と「乾燥」をバランスよく

それでは砂糖が固まらないように、使いやすくするにはどうすればよいでしょうか。

「湿度に左右されて固まる砂糖の性質から、保管場所と保管する容器を選ぶことがコツです。

保管場所としては、直射日光が当たらない湿度変化の少ない冷暗所に保管するとよいでしょう。梅雨時は湿気を吸って固まりますので、高温多湿の場所はNGです。

保管する容器としては、密閉容器がおすすめです。湿気の侵入を防ぎ、砂糖の水分を逃がさないためです。ゴムパッキンがついているガラス製の密封ビンや、キャニスターなどが使いやすいと思います。

この時、乾燥材や珪藻土スプーンは入れないでください。乾燥が一層進んでしまいます。

また、袋入りの砂糖の封を切って容器に移し、残りを袋のまま輪ゴムなどで縛って保存している方もいらっしゃるかと思いますが、これでは袋の形のままカチカチになってしまうことがありますので注意してください」(光安さん)

簡単にできるカチカチ砂糖の戻し方

すでに固まってしまった砂糖はどうすれば使いやすい状態に戻せるでしょうか。

「カチカチになってしまった砂糖は簡単に戻すことができます。

キッチンペーパーを水に濡らし、よく絞ってから広げて砂糖の容器のフタと容器の間にはさみます。これで1晩置くと、全体的にサラサラの状態に戻ります。

また、袋ごと固まってしまった砂糖は、麺棒などで袋の端から少しずつ叩いたり押したりして割れ目を作り、水に濡らして固く絞ったタオルで1晩くるみます。これでほぐれてきたら容器に入れて、キッチンペーパーをはさむ方法で使いやすくなります」(光安さん)

これからも乾燥した日が続きます。カチカチになった砂糖は簡単にサラサラに戻せるので、諦めることなく使いやすい状態に戻しましょう。

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