イスラエルとイスラム組織ハマスが1月15日、パレスチナ自治区ガザ地区での停戦に合意した。6週間の停戦のほか、人質の解放も合意内容に含まれる。
BBCなどによると、停戦と人質解放は今後、3段階で実施される。第1段階は1月19日から始まり、6週間にわたって停戦する。ハマスが女性や子ども、高齢者を含むイスラエルの人質33人を解放する一方、イスラエルは刑務所に収容しているパレスチナ人を釈放する。さらに、ガザ地区の人口密集地域からのイスラエル軍の撤退などを取り決めている。
今後第2段階の交渉を進め、残りの人質の解放やイスラエル軍の完全撤退などを協議する。第3段階では、死亡した人質とハマス構成員の遺体交換や、ガザの再建が焦点となる見通しだ。
【動画・画像集】停戦合意の発表を祝うガザの人たち
合意後も続くイスラエルの攻撃
ガザでは、停戦合意を祝い歓喜する声が上がった。だが合意が発表された後も、イスラエル軍によるガザへの攻撃は続いている。
英紙ガーディアンやBBCによると、停戦合意の発表後、イスラエルの空爆で20人以上が死亡した。うち12人は、ガザ市北部のシェイク・ラドワンの住宅街に暮らす人々という。
中東のテレビ局アルジャジーラも、パレスチナ民間防衛隊からの報告として、停戦合意の発表後にイスラエル軍がガザ市への爆撃を強化していると報じている。
ガザでの戦闘をめぐっては、ハマスが2023年10月7日、イスラエル側に対して越境攻撃を開始。約1200人を殺害し、200人以上が人質となった。これに対しイスラエルはガザへの大規模な攻撃を続け、ガザの死者数は4万6000人を超え、多数の子どもたちが殺害された。
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