1月に入り複数の方針転換を進めている米Meta社(以降メタ)のマーク・ザッカーバーグCEOが、企業風土における「男性的なエネルギー」を称賛した。
ザッカーバーグ氏は1月10日に配信されたポッドキャストのインタビューで、「企業文化の多くは中立的になっている」と語り、自身もトレーニングしている格闘技の話を交えながら、「男性的エネルギーは良いものだと思うし、社会にはそれが溢れている。でも、企業文化はそこから離れようとしていたと思う」と述べた。
ポッドキャストはトランプ支持者として有名なスポーツ・コメンテーターのジョー・ローガン氏の番組。
約3時間にも及ぶロングインタビューの中でザッカーバーグ氏は、「女性にも成功してほしいし、経歴や性別に関係なく、優秀な人材がいることであらゆる価値を引き出せる会社であるべきだ」と語り、女性が不利だと感じるような環境は「良くない」と述べた。
一方、そうした取り組みは「いつも行き過ぎてしまう」と言い、「すべての人を温かく受け入れる良い環境を作ることと、男性的なものを『有害』だと決めつけることは別だ」と述べた。
ザッカーバーグ氏のこのコメントは、シリコンバレーの大企業トップらの間で、多様性促進の取り組みに批判的なトランプ次期大統領の機嫌をとる動きが強まる中で発表された。
メタ従業員宛ての社内メモによると、FacebookとInstagramを運営するメタの主要なDEIプログラムは10日に即廃止された。メモには「一部の人々に、特定のグループを他のグループよりも優遇する取り組みだと理解されるなど、『DEI』という言葉自体が議論を呼ぶようになっている」などと書かれていたという。
メタは7日に、ファクトチェックの廃止を発表したばかりだった。
DEIに関するこの方針転換は、メタの最新のコミュニティ規定とも一致している。
メタはこのガイドラインで、トランスジェンダーの権利や移民、同性愛に関する議論の中で、排除を呼びかけたり、侮辱的な言葉を使用したりすることについて「こうした発言を許容する余地が残されている」と説明している。
ザッカーバーグ氏はローガン氏に、メタのポリシー変更について、自らには「はるかに大きな指揮権」があると感じるようになったと発言。大統領選の結果を受けての「純粋に政治的なもの」であるという意見を否定した。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。