アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで広がる山火事をめぐり、FOXニュースの番組内でキャスターが「原爆投下後の広島のようだ」と表現し、日本国内で物議を醸している。
「人的被害の悲惨さが伝わっていない」との指摘も
ロサンゼルスでは1日7日に複数の山火事が同時に発生し、12日時点で確認された死者はこれまでに16人。行方不明者も多くいるとみられており、約15万人に対し避難命令が出ている。
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山火事の被害が拡大する中で、FOXテレビでキャスターを務めるジェシー・ウォーターズ氏は10日、高級住宅街のパシフィックパリセーズ地区の被害を説明する際に、「原爆を落とされた後の広島のようだ」と表現した。ウォーターズ氏はXにも同様の内容を投稿している。
また、ロイター通信によると、現地の保安官も9日の記者会見で、犠牲者数に言及する際に、「この地域に原爆が投下されたような状況だ」と説明した。
これらの発言に対し、日本国内などでは、「原爆の被害を軽視するものだ」「原爆と火災を一緒にするのは違うのではないか」「アメリカで原爆の人的被害の悲惨さが伝わっていない現状を示している」など批判の声が上がっている。
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FNNプライムオンラインなどによると、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表委員で、広島県被団協の理事長の箕牧智之さんは、山火事の被害について「残念に思う」とコメントした上で、「核兵器と重ねて同じように被害をいうのは私たちは理解に苦しむ」などと述べたという。