猫が鳥インフルエンザで死ぬ。米ペットフード会社が生肉入り製品を回収

猫を鳥インフルエンザから守るために何ができるのでしょうか
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kelvinjay via Getty Images

アメリカで、野鳥や家禽だけではなく乳牛、猫への鳥インフルエンザの感染が確認されている。

オレゴン州農務局は12月26日、生肉を含む冷凍キャットフードを食べた飼い猫が、鳥インフルエンザに感染して死んだと発表した。

この猫は完全に室内飼いの猫であり、屋外での野鳥や家畜との接触はなかったという。

オレゴン州農務局によると、七面鳥の生肉を含む冷凍ペットフードから鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスが検出され、死んだ猫から見つかったウイルスの遺伝子と一致した。

この冷凍ペットフードを販売していたノースウェストナチュラルズは、アメリカやカナダで流通していた該当商品を自主回収している。

鳥インフルエンザの猫への感染ケースは非常に少ないものの、米獣医師会によると、アメリカでは2024年に少なくとも52匹の猫への感染が確認されている。

ロサンゼルスでは、室内飼いの猫5匹が生乳を摂取後に死に、このうち4匹が鳥インフルエンザに感染していたことが確認された。

オレゴン州農務局は鳥インフルエンザの感染対策として▽生肉や十分に火の通っていない肉製品、殺菌していない生乳を摂取しない▽病気の動物や死んだ動物との接触をできる限り避け、触った場合にはよく手を洗う▽ペットや家禽を野生の水鳥から遠ざけることなどを呼びかけている。

アメリカ獣医師会次期会長のマイケル・Q・ベイリー博士は、ペットに生肉や生乳を与えないことに加え、野鳥や家畜、家禽と接触させないために室内で飼ってほしいとAP通信の取材に述べている。

「何に接触するかわからないので、猫を自由に外で歩き回らせてはいけません。猫は生まれつきのハンターで、特に好んで狙う動物の1つが鳥です」

鳥インフルエンザに感染した猫には、食欲不振や倦怠感、発熱、目の炎症や、目や鼻から分泌物、呼吸困難、震えや発作などの症状が現れることがあるという。

ベイリー博士は「普段は遊び好きで窓の外を見るのが好きな猫が、ずっと寝ていたり、隠れたりするようであれば注意が必要です」と述べている。

また、猫が病気になった場合は、すぐに動物病院に連絡し、免疫力が弱い人からは遠ざけてほしいとしている。

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