鈴木修氏は「憧れのおやじさん」、トヨタの豊田章男会長が追悼【コメント全文】

スズキの鈴木修相談役が死去したことを受け、トヨタ自動車の豊田章男会長が談話を発表しました。
業務提携の検討開始で合意し、記者会見で笑顔を見せるトヨタ自動車の豊田章男社長(左)とスズキの鈴木修会長=2016年10月12日、東京都文京区
業務提携の検討開始で合意し、記者会見で笑顔を見せるトヨタ自動車の豊田章男社長(左)とスズキの鈴木修会長=2016年10月12日、東京都文京区
時事通信社

スズキの鈴木修相談役が死去したことを受け、トヨタ自動車の豊田章男会長は談話を発表し、「日本の軽自動車を発展させ、国民車にまで育て上げられた憧れのおやじさんだった」と功績をたたえた。

トヨタとスズキは2016年に業務提携の検討を開始し、19年に資本提携した関係にある。

豊田会長は16年の共同記者会見を振り返り、「軽自動車という日本独自のクルマ文化を守ってこられた経営者としての覚悟。厳しい競争を生き抜いてきた、そして、これからも絶対に生き抜いていくという気迫を肌で感じた」とつづった。

豊田会長の談話全文は以下の通り。

◇ ◇ ◇
ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申しあげます。
鈴木修相談役は、ご自身のことを「中小企業のおやじ」と言われていましたが、私から見れば、日本の軽自動車を発展させ、国民車にまで育て上げられた憧れのおやじさんでした。
ここからは、親しみを込めて、修さんと呼ばせていただきます。
2016年の共同記者会見。修さんは「経営者には『これで一段落』ということはない。経営者である以上、チャレンジすること、社会のために経営をするということは、いつまでたっても変わらない」ときっぱりお答えになりました。
40年近く、スズキのトップを務められ、軽自動車という日本独自のクルマ文化を守ってこられた経営者としての覚悟。厳しい競争を生き抜いてきた、そして、これからも絶対に生き抜いていくという気迫を肌で感じました。
ご退任を発表されたときの言葉は今も私の心に残っております。
「生きがいは仕事です。挑戦し続けることは人生ということでもありますから、皆さんも仕事をし続けてください。バイバイ」
いつの日か修さんに「ありがとう」と言ってもらえるよう、日本のため、未来のために仕事をしてまいります。
私の憧れの経営者であり、憧れのおやじさん。ありがとうございました。
トヨタ自動車株式会社 取締役会長 豊田章男
 

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