将棋の最高位を争う「竜王戦」七番勝負の第6局が、12月11、12日に鹿児島県指宿市で行われ、藤井聡太竜王が佐々木勇気八段に勝って4連覇を果たした。
藤井竜王は12日午後3時のおやつに「デコポンジュース」を注文した直後に勝利を決めた。
将棋のタイトル戦では、勝負の行方とともに棋士たちが選ぶ「おやつ」が注目される。各地で厳選された名産品が登場し、お土産として人気になるなどたびたび話題になっている。
タイトル防衛がかかる緊迫した対局で、藤井竜王と佐々木八段はどんな勝負おやつを選んだのだろうか。
11日は何を選んだ?
午前
藤井竜王は鹿児島の郷土名物「ふくれ菓子」と「知覧茶」を選んだ。
ふくれ菓子は、小麦粉、重曹、黒糖などを混ぜて蒸しあげたシフォンケーキのようなお菓子で、ふわふわの見た目にネットでは、「これは何?」「見た目は蒸しパン」と話題になっていた。
佐々木八段はフルーツ盛り合わせとアップルジュース、知覧茶で軽めに済ませたようだ。
午後
午後3時のおやつはバスクチーズケーキとマンゴージュース(藤井竜王)、いにしへの石とアップルジュース(佐々木八段)だった。
藤井竜王が選んだバスクチーズケーキは、竜王戦の会場となった指宿白水館の薩摩伝承館にあるレストランFeniceで作られている。
佐々木八段が頼んだ「いにしへの石」は、紫芋あんをパイ生地で包んだ洋風の饅頭で、南さつま市にあるお菓子の小田屋のお菓子だ。
12日に選ばれたおやつは?
午前
佐々木八段は1日目と同様、フルーツ盛り合わせとアップルジュース、知覧茶をオーダーし、藤井竜王は濃厚パンプキンプリンと知覧紅茶を頼んだ。
濃厚パンプキンプリンには「かごしまブランド」に指定されている薩摩半島の南さつま市特産品「加世田のかぼちゃ」がふんだんに使われている。
ちなみに藤井竜王は2022年の竜王戦第6局でもパンプキンプリンを頼んでいる。
午後
午後に藤井竜王が頼んだのは、でこぽんジュースのみ。佐々木八段は再びいにしへの石を選んだ。佐々木八段は1日目もいにしへの石を選んでおり、気に入っているようだ。
竜王戦のおやつには鹿児島名物が多く登場した。棋士たちが選んだお菓子は、今後鹿児島県のお土産として人気を集めるかもしれない。