アジア系として初めてアカデミー賞主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーさんが、不妊に悩んでいた時期を振り返り、自分を「出来損ない」のように感じていたと明かした。
「私はずっと子どもが欲しかった」とヨーさんは11月18日(現地時間)に放送されたBBCのラジオ番組「Women’s Hour」で語り、「そのプロセスを助けるために不妊治療もしました。毎月、その時は最悪でした。自分が『出来損ない』のように感じたんです」と続けた。
62歳のヨーさんは、妊娠できないことを受け入れるために長い時間がかかったと言うが、最終的には「自分を責めるのをやめる」ことを学んだという。
「ある時点で、自分を責めることを止めました。自分の体には、特定の機能を果たさないものもある。そういうもの。手放して、前に進むしかない」
世界保健機関(WHO)によると、世界では6人に1人(成人人口の約17.5%)が一生のうちに不妊の問題を経験するという。
ヨーさんは、実子を持てなかったことが、香港の実業家ディクソン・プーンさんとの結婚生活を「破綻させた主な原因」と語った。2人は1988年から1992年まで結婚していた。
2023年に19年来の婚約者、元フェラーリCEOのジャン・トッドさんと結婚したヨーさんは、「多くの傷と困難」を避けるためには、カップルが早い段階で家族計画について深く話し合うことが重要だと強調する。
「こうした会話は、本当に自分自身とするべきものです。将来を見据えて『私たちは今、とても愛し合っているけど、10年か20年後、彼が切望する家族を私は与えることはできない。それはフェアではない』と考えなければいけません」
「だから、『じゃぁ、もう引き延ばすのはやめよう』と終止符を打ったことは、とても勇敢なことだったと思います」とヨー氏はプーン氏との離婚を振り返った。
11月17日付けのThe Sunday Timesに掲載された別のインタビューでは、プーンさんは別の交際相手との間に子どもを授かり、ヨーさんはその最初の子どもの名付け親になる名誉を得たと語った。
ヨーさんは同紙に、「私は6人の子どもの名付け親となり、たくさんの甥や姪がいます。それは素晴らしいこと。だから悔いはありません」と述べ、こう付け加えた。
「人生ではこう言いますよね。手を掴み続けるのではなく、手放すことを学ばなければならない。そして、時に手放すことが前に進む手助けをしてくれるって」
アメリカではもうすぐ公開となる話題作、映画『ウィキッド ふたりの魔女』にも出演している。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。