「私は女性を守る。女性が望もうが望むまいが」という米大統領選挙の共和党候補ドナルド・トランプ氏の発言を、俳優でコメディアンのウーピー・ゴールドバーグ氏らが批判した。
トランプ氏は10月30日にウィスコンシン州で開いた選挙集会で、女性について触れた際に、「望もうが望むまいが女性を守る」という主張を展開した。
ゴールドバーグ氏は31日、司会を務めるトーク番組ザ・ビューで「『望もうが望むまいが』という発言自体が、どういう人かを女性に示している。なぜ女性に避けられるのかも」と述べた。
「明らかに『ノー』を『ノー』と捉えていない。『望もうが望むまいが』というのは『あなたがどう思おうが、私はやる』という意味です。今、女性に伝えたいメッセージとしては最悪です」
共同司会者のサニー・ホスティン氏も「ガスライティング(自分の認識や正気を疑うよう、加害者が被害者を仕向ける心理的虐待)だ」と批判した。
トランプ氏は2023年、コラムニストのE・ジーン・キャロル氏に対する性的暴行で総額500万ドル(約7億6000万円)の損害賠償金の支払いを命じられた。
2024年にも、元不倫相手への口止め料を隠すために業務記録を改ざんした罪で、有罪評決を言い渡されている。
ホスティン氏はこれらの問題に触れ「彼は女性を守る人物なんでしょうか?女性の権利を守ろうとする人なのでしょうか?」と疑問を呈した。
「彼は、女性は単純だから自分の言うことを理解していないと思っているのでしょうか?」
この言葉に、別の司会者ジョイ・ベイハー氏は「そうなんだろう」と応じた。
「彼は女性を『愚かだ』と思っていて、まったく敬意を払わない。私たちが自分たち自身の権利を理解していないと思っているんでしょう」
番組では、中絶にも話題が及んだ。トランプ氏が最高裁判事に3人の保守派判事を指名したことで、アメリカでは中絶の権利を保障していたロー対ウェイド判決が覆され、複数の州で中絶手術が受けられない、もしくは厳しく規制されている。
中絶の権利は大統領選挙の争点の1つだ。ゴールドバーグ氏はこの問題について「すべての女性が、自分の必要とするケアを受けられるべきです」と述べ、次のように語りかけた。
「男性の皆さん、我々はあなた方にも立ち上がってほしいのです。『大きなお世話だ。これは私と家族の問題で、妻やパートナー、愛する人にこんなことをするな』と言ってほしい」
「女性の皆さん、私たちはこの問題で団結しています。もし一つの争点だけで投票先を決めようとしているのなら、この問題も考慮に入れてください。あなた自身やお子さんに直接影響を与えることなのです」
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。