法律上同性カップルの婚姻を認めていない民法などの規定は違憲だとして、性的マイノリティ当事者が国を訴えていた裁判で、東京高裁(谷口園恵裁判長)は10月30日、 「法の下の平等」を定めた憲法14条1項と、「婚姻や家族の法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して制定すべき」と定めた憲法24条2項に違反するという判決を言い渡した。
原告らが判決後、報道陣に違憲判決への受け止めなどを語った。原告のコメントの抜粋は次のとおり。
◇大江千束さん
この日を迎えることができてよかった。今日の判決や趣旨説明は、頭にどんどん入ってきました。これまでの主張をしっかり汲み取って要所要所で盛り込んでくれているなという実感が湧いてきて、ここまでやってきてよかったなという気持ちでいっぱいです。これまでいろいろなことがありましたが、今日を迎えられて幸せです。
◇小川葉子さん
今日の判決は、裁判長が原告の気持ちや現状をきっちりと考えてくださったということが分かり、とても気持ちが休まる感じがしました。弁護士さんや支援者の方々、全国で一緒に戦ってきた原告団の人の姿が次々と頭に浮かんできました。この日を迎えられて本当によかったです。
◇小野春さん
この5年間いろいろなことがありました。違憲という結果で、本当に報われました。子どものことにも触れてくださって、私たちのような同性カップルのもとで育つ子どもたちのこともちゃんと考えてくれての判断だったということが本当に嬉しかったです。
(「子どもと判決について話したか」という質問を受けて)終わってすぐ子どもと一緒に喜ぶことができました。
◇廣橋正さん
(かつての原告には)亡くなった佐藤郁夫さんもおり、郁夫さんのパートナーも今日は来ていました。郁夫さんもこの場にいて喜んでくれていると思います。本当にいい判決でした。
◇かつさん
どのような判決が出るか最初は不安だったのですが、私たちがやってきたことが裁判所に伝わって本当に嬉しかったです。