大型台風21号「コンレイ」が発生。予想進路・日本への影響は?本州付近に低気圧が進む可能性も

10月25日6時、台風21号が発生しました。今後の情報に注意が必要です
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10月25日(金)6時、マリアナ諸島で発達中の熱帯低気圧が大型の台風21号(コンレイ)になりました。台風の発生は今月3つめです。

▼台風21号 10月25日(金)6時
 中心位置   マリアナ諸島
 大きさ階級  大型
 強さ階級   //
 移動     西北西 15 km/h
 中心気圧   996 hPa
 最大風速   18 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 25 m/s
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フィリピンの東に進んだあとの進路は不確実

進路を見ると、しばらくは西寄りに進んでフィリピンの東に向かう予想となっています。その後の進路は不確実で、転向して沖縄の南から日本の南を北東に進む可能性も考えられる状況です。もしそうなった場合には沖縄・奄美や伊豆諸島などで台風の影響が大きくなるため、今後の進路の情報に注意してください。

参考 世界各国の気象機関が計算した進路の数値シミュレーション結果
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参考 世界各国の気象機関が計算した進路の数値シミュレーション結果

この図の細い線1本1本は、世界各国の気象機関が計算した数値シミュレーションの結果をあらわします。アンサンブル予報という手法による低気圧中心の計算結果で、初期値に意図的な誤差を与えることで予報の確実性などを検討する材料になります。

これらを比較すると、沖縄の南に西進する傾向は概ね揃っているものの、その後はコースにばらつきがあることがわかります。現時点では、西進して南シナ海方面を指向するコースもあるものの、本州の南を東進するコースを予測するコースが多数派となっています。日がたつにつれて誤差は縮小する見込みですので、今後の情報にご注意ください。
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また、来週は本州付近に秋雨前線が停滞する予想で、この台風からの湿った空気が流れ込むと活動が活発になることも想定されます。特に29日(火)〜31日(木)頃にかけては前線上を低気圧が進む可能性があり、大雨になる可能性も考えられるため、台風そのものの進路から離れた地域も情報の注視が必要です。
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台風のシーズンはまだ続く

平年の台風発生数
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平年の台風発生数

台風の発生は、22日(火)に発生した台風20号以来で、今月に入ってから3つめです。10月の台風発生数の平年値は3.4個で、ペースは概ね平年並みといえそうです。

例年11月以降になると台風の接近・上陸は少なくなってきますが、過去には11月末に本州に上陸した台風も記録にあり、まだ油断はできません。
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台風の名前

北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風21号の名前「コンレイ(Kong-rey)」はカンボジアが提案した名称で、伝説の少女の名前からとられています。
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