「悲しみは贈り物のようなもの」エルモと母を亡くした俳優の会話、「泣いてしまう」「お手本にしたい」と話題に

俳優のアンドリュー・ガーフィールドさんが亡くなった自身の母について、エルモに打ち明けた。話を聞くエルモの姿勢も、参考になると評判だ。
アンドリュー・ガーフィールドさんとエルモ
YouTubeより
アンドリュー・ガーフィールドさんとエルモ

アメリカやイギリスで活躍する俳優のアンドリュー・ガーフィールドさんが、人気教育番組「セサミストリート」のエルモに、亡くなった母について語り、その内容が話題を呼んでいる。ガーフィールドさんの話を聞くエルモの姿勢も、参考になると評判だ。

「恋しいと思うのは、その人を本当に愛していたってこと」

映画「ハクソー・リッジ」や「スパイダーマン」シリーズに出演するガーフィールドさんは、2019年に母を膵臓癌で亡くした。

10月18日の番組で、セサミストリートのみんなの様子をチェックしているというエルモは、ガーフィールドさんにも様子を尋ねた。

一度は「僕は大丈夫だよ」と返すガーフィールドさんに、エルモは「なにかあったの?」と優しく問いかける。

ガーフィールドさんは少しためらい、「本当に聞きたい?」と尋ねると、頷くエルモ。それを見て、「母について考えていたんだ」「少し前に亡くなって、恋しくて…」と打ち明けた。

「エルモは誰かに会えなくなるといつもすごく悲しくなる」と寄り添うエルモに対して、ガーフィールドさんは、「もちろん僕もだよ。…でも、誰かを恋しく思うのは、良いことでもあるんだよ」と返し、こう続けた。

「悲しみは、ある意味贈り物なんだよ。悲しさを感じることは素敵なことでもある。恋しいと思うのは、その人を本当に愛していたってことだから」

「僕が母に会えずに寂しい時、母からたくさん抱きしめられたことを思い出す。そうすると、母が近くにいるように感じられるんだ。不思議な感覚だけど」

「母との思い出、母が僕にくれた喜び、兄や父、そして母が出会ったすべての人にくれた喜び…。母を恋しく思う時、母が私をとても幸せにしてくれたことを思い出します。だから、母のことを祝福することも、恋しく思うことも、どっちもできるんだ」

心の内を打ち明けたガーフィールドさんに対し、エルモは「それはとても素敵だね」「エルモも、アンドリューのお母さんのことを思い出して、祝福するよ」と話し、ガーフィールドさんもまた、「エルモは上手に話に耳を傾けてくれるね」と感謝を伝えた。

最後に、「実は秘密があるんだ」と切り出したガーフィールドさん。「エルモは、母のお気に入りだったんだ」と告白すると、エルモは嬉しそうな様子を見せ、2人はハグをして「大好きだよ」と伝え合った。その後、視聴者に向かっても、「あなたが恋しく思う大切な誰かを、僕たちも祝福するよ」「毎日一緒だからね」と呼びかけた。

これまでも、メンタルケアの大切さや、つらい時の心の対処法について、さまざまなコンテンツを通じて発信してきたセサミストリート。今回の動画には20万近い「いいね」が寄せられ、「泣いてしまう」「お手本のようなやりとり」「周りの人と接する時の参考にしたい」などと反響を呼んでいる。