【知ってる?】秋鮭・紅鮭・銀鮭の違い。それぞれの個性を活かすオススメ料理も紹介

人気の鮭、実は種類によって味わいも特徴もさまざま。秋鮭、紅鮭、銀鮭の違いと、それぞれに合ったおすすめの調理法をご紹介します。
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お弁当やおにぎりには欠かせない人気の鮭。ウェザーニュースでは、「鮭、好き? 嫌い?」とアンケートで尋ねたところ、なんと「好き」と答えた人の割合が96%で、100%に迫るほどの圧倒的な人気を集めました。
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なかでも秋鮭は今が旬。通年で出回る紅鮭、銀鮭、サーモンなどが並んでいますが、見分けがつきにくいという方も多いのではないでしょうか。
詳しい話を船橋地方卸売市場の株式会社ヤマスエ水産取締役、内海貴久さんに伺いました。

鮭とサーモンは何が違うのか

大きく分けると「鮭」や「サーモン」として販売されています。

「サーモンは英語で『鮭』と言う意味なので、鮭とサーモンはどちらも『鮭』ということになります。

もともとは同じサケ属の魚なので、学術上は同じ仲間です。呼び名を変えているのは、鮭は天然、サーモンは養殖ということで区別しているという説もありますが、天然もののサーモンも、養殖ものの鮭もたくさん出回っているので、実はその辺はかなり曖昧です」(内海さん)

では両方とも鮭を指しているのに、なぜ呼び方が違うのでしょうか。
「鮭は天然物で寄生虫などがいるため生食NG、一方サーモンは生食OKとして区別する必要があるからともいわれています」(内海さん)

秋鮭、紅鮭、銀鮭の違い

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今の時季、「秋鮭」という鮭が目につきます。他の鮭と何が違うのでしょうか。

「日本では、この時季、秋鮭、紅鮭、銀鮭が店頭に並びます。それぞれ次のような特徴があります。

ちなみに『秋鮭』は鮭の正式な名称ではなく、『白鮭』が本当の名前で、獲れる時季によって呼び名が変わります。春から初夏に獲れれば『時鮭』『時しらず』などと呼ばれますし、秋に獲れれば『秋鮭』と呼ばれます」(内海さん)

▼秋鮭(白鮭)

ほとんどが北海道、東北などの国内で獲れた天然もので、身の色は淡いオレンジ。産卵に備えて卵や白子に体脂肪を使うため、脂ののりは控えめであるものの、鮭独特の旨みとコクがある。

▼紅鮭

ほとんどがロシアやカナダで獲れた天然ものを冷凍して輸入されたもの。文字通り身の色は鮮やかな紅色、赤みが強いほど身が締まっていて味が濃いと言われる。

▼銀鮭

体が銀色をしていることからこの名前がある。チリ、アラスカ、ロシアなどからの輸入が多い。ほとんどがチリの養殖ものだが、日本で養殖されたものも一部出回っている。チリものは養殖特有の臭みがあったが、最近では解消されている。

身の色は濃いオレンジ、養殖なので脂ののりがよく、旨みのある味わい。

個性に応じたおすすめは

それぞれの鮭の個性に応じたおすすめの料理があるそうです。

「まず秋鮭ですが、脂ののりはあっさりであるものの身のおいしさがあるので、鍋物や炊き込みごはん、西京焼きなどがおすすめです。また北海道の郷土料理、ちゃんちゃん焼きにすると、脂あっさりの分、バターがカバーしてとてもよく合います。

紅鮭は、味の濃さが活かされるシンプルな焼き鮭がおすすめです。また身の色が鮮やかなので、ほぐし身にしてチャーハンやパスタと合わせると、とても美しく映えます。

銀鮭は、脂ののりを生かしたホイル焼きやフライなどにすると、身がふっくら柔らかに仕上がります」(内海さん)

鮭にはアスタキサンチン、ビタミンC、Eなど抗酸化作用に優れた栄養素が豊富に含まれています。鮭をおいしくいただいて、酷暑で疲れた体調を整えましょう。

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