長年のヘッドスピンで頭にこぶができる。ブレイクダンス歴20年超の患者、症例が報告される

ブレイクダンスの技ヘッドスピンによる頭部の損傷に関する症例報告が10月11日、英ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)で発表された。
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imageBROKER/Thomas Heitz via Getty Images

ブレイクダンスの技ヘッドスピンによる頭部の損傷に関する症例報告が10月11日、英ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)で発表された。

発表したのは、デンマークのコペンハーゲン大学病院の研究チーム。

ブレイキンは今夏のパリ五輪で初めてオリンピック競技に採用され、ヘッドスピンは3点倒立した状態から、頭を軸に回転する技として知られている。

BMJの報告が取り上げたのは、「ヘッドスピン・ホール」と呼ばれるヘッドスピンによる頭部損傷。5年以上もヘッドスピンの猛練習をしていた30代前半の患者の頭部に、目立った膨らみが出現したという。MRI検査で異常が確認されたため、腫瘍を取り除く手術をしたと報告している。

CNNは、BMJの報告の内容として、患者はブレイクダンス歴が20年以上で、良性の腫瘍が厚さ2.5インチ以上に成長していたと説明。

「患者の症状は、頭と床の間で繰り返しの摩擦が起こったことや、体重の負荷がかかるというヘッドスピンの特徴が組み合わさって生じたと考えられる」という研究チームの医師のコメントを紹介している。

ヘッドスピン・ホールに関する症例報告などは限られているが、頭部の膨らみや脱毛、痛みといった症状が現れると言われている。

CNNは、患者が痛みを訴えて、外出の際は帽子で頭を隠していたと伝えている

患者は手術で腫瘍が取り除かれ「キャップやハットなしで外に出られるのは素晴らしいこと。多くの人が『こぶが分からなくなった』と言っており、以前の頭に戻ったようです」と安堵したという。

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